ghost.21 ページ21
頭が、痛い。
喉も痛いし、鼻も詰まってる。
……これはもしかしなくても風邪ですね…。
今は特に忙しい時期なのに、こんな時に風邪を引くなんて最悪だ。
ゆっくり休みたいところだけど、今休んだら色々なところにしわ寄せが行ってしまう。
とりあえず、今日一日だけでも頑張ろう。
「あ、ころんくんおはよ−!
……あれ、なんか顔赤くない?」
「おはよ。
あー…なんか風邪引いたっぽい…」
「え!?熱は?」
「わかんない」
僕の返事にAは「えぇ〜!?」と言った。
ちょ、声大きい…!頭に響くから…!!
「はい、これ。
とりあえずちゃんと熱計って」
そう言ってAが差し出してきたのは体温計。
いつの間に体温計の位置を把握してたんだ…。
……まぁ、計るだけ計っとくか。
僕は渋々体温計を服の中に突っ込んだ。
待つこと一分。
ピピピッという音が鳴ったので体温計を取り出して見てみると、そこに表示されていた数字は思ってより大きなものだった。
「38.2℃…」
「え、38℃越え…」
確かに昨日、一昨日辺りから風邪っぽいなとは思ってたけど…。
想像以上に高熱で戸惑ってる。
どうりでちょっとフラフラするわけだ。
「ころんくん、休まないと…」
「休みたいところだけど、今は忙しいから」
「え、でも…」
「そんな心配しなくても大丈夫だって。
しんどくなったらちゃんと休憩するから」
心配そうな顔をするAに「大丈夫」と言うと、Aは「そっか…」と呟いた。
さ、仕事しよ。
.
あー、やばい。
薬を飲んで、しっかり水分も取ってるけど、熱が引く気配は全く無い。
頭が全然働かなくて、作業に支障をきたしつつある。
やっぱり少し休んだ方がいいかな…。
……よし、休もう。一時間だけ。
そしてどうせ休むならリビングにしよう。
ベッドで寝たら熟睡して起きられなくなっちゃいそうだし、リビングにはAも居るし。
若干ふらつきながらリビングに行くと、Aはテレビを見ていた。
「あ、ころんくん。
どうしたの?ご飯?」
「いや、ちょっとだけ寝ようと思って」
「ちょっとだけって…。
しんどいならちゃんと寝た方がいいよ?」
Aの心配はありがたいけど、あいにく僕は今とても多忙だ。
編集作業だってまだ全部は終わってないし、ゆっくりしてられない。
とは言えやはり体調不良には勝てない。
僕はソファに倒れ込んだ。
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ましゅ☆まろ。紫月まろ。(プロフ) - とっても面白かったです!今更ながらですが、完結おめでとうございます! (7月24日 12時) (レス) @page50 id: df7b4f216a (このIDを非表示/違反報告)
葉琥(プロフ) - 完結おめでとうございます。信じてもらえないかもしれませんが自分も一回幽体離脱したことがあって、その時、夢主ちゃんと同じような体験があってこんな偶然あるんだな〜っと思いながら読んでましたw (2020年9月5日 23時) (レス) id: b0d47f7052 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - 完結?おめでとうございます!!さとみくんが出てきた所で一人でずっとつぼってましたwお話面白い部分もあり、切ない部分もあり、すごく面白かったです!ありがとうございました! (2020年3月29日 0時) (レス) id: d37bac9867 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - お疲れ様でした!!すごく面白かったです!! (2020年3月28日 17時) (レス) id: e38bb1f61d (このIDを非表示/違反報告)
詩織-siori‐ - すごくおもしろかったです。意外性のある作品だったので先が読めなくてすごく楽しかったです。 (2020年3月28日 15時) (レス) id: 2a36034942 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年2月28日 18時