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知らない顔6 ページ17




悟「Aただいまー。…?」

任務の事後処理に手こずり帰りが予定より遅れ、時刻は21時過ぎ
いつもならリビングから足音が聞こえてくるはずが今日は気配がない

電気は付いているし、寝る時間には早い、
なんなら夜中に帰ってもソファで眠そうに自分の帰りを待っている子だ

不思議に思い靴を確認するとAの靴はなく
代わりに見覚えのない黒いブーツがあった




悟「…。」



嫌な予感がする、
違和感を確認するためリビングに入ると
キッチンに知らない女が立ち、こちらに気が付くと駆け足で寄ってきた

「さとるー。遅かったね。久しぶり!」




腰に腕を回し摺り寄る様子に不快感で顔を歪める五条
腕を払い女の声を無視してAの部屋を確認したがやはり姿はなかった




「ねえどうしたの?こっち向いてよ。」


悟「…。」





「…悟?」









玄関に向かいながら手に持っていた携帯で着信履歴を遡る
電話は滅多にしないため少し下の方にあったAの名前を探し出し
何度かかけるが繋がる気配はない

苛立ちと不安が募るのを感じながら
今度は1番上にある伊地知の名前を指で押し、呼び出した








伊「…もしもし。」

悟「Aは?」




伊「え?家にお送りしましたけど…」

悟「いない。」




地を這うが如く低く、冷淡な口調、
電話越しでも感じるこれ以上ない不機嫌ぶりに
噴き出した汗が止まらなくなる伊地知

確かに自分は玄関まで彼女が帰ったのを確認した
しかし4時間後にその彼女がどこにいるのかなんて見当もつかない




伊「お…お買い物では?近くのコンビニとか…」

悟「なら僕に連絡が来る。」




伊「…ッ、ご友人とか…お付き合いしている方のお宅…とか…?」

悟「お前、僕に殺されたいの?」





伊「すっ…すみません!!…分かりません!!」

悟「何のために僕がお前の仕事を手伝ってまで頼んだと思ってんの?」




いや、本来なら貴方の仕事です、なんて到底言える空気ではない
頭を回せ、思い出せ、何かあったはずだ…―
疲弊した脳を鞭打ちフル稼働させる
何か手掛かりを言わないと本気で明日の命はないかもしれない

ショート寸前、まさに煙が出そうなほど考え続け数秒、
伊地知は2つのことを思い出した



4時間前にマンション前でバックミラーに写った女性と
数年前に五条の隣で何度か見かけた女性




伊「あっ…―」

悟「なに?」





伊「まりあさん!」

悟「…それ、もしかして赤毛の女?」

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茉莉 - この作品が好きです。更新、待ってます! (2020年11月22日 22時) (レス) id: a68061a5cd (このIDを非表示/違反報告)
Gettion - え…心臓痛くなるくらい好きです。応援しています! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b24edd395c (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 更新停止ですか??ホントに面白すぎてハマりました!一気に見ました!!更新ホントにお願いしますっ! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
AiRIN(プロフ) - いつも楽しく拝見しています!正直、縞さんの作品ならどれも大歓迎ですが、しにたがり姫か好きなので、続編を待ってます! (2020年5月17日 13時) (レス) id: 931e2c7403 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年4月3日 2時

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