マイヒーロー【アバッキオ】★ ページ18
「ごめんレオーネ、またね」
「ああ、またな」
急な呼び出しが入ったので、愛しのギャング様とここで分かれた。相手はグループだ。実を言うと、私は今虐めを受けている
私はあまり何とも思わないのだが、日用品が使えなくなるのは流石に迷惑だと思う
まだ学生なのに大人の彼氏を持っている私を妬んで、というか面白がって標的にされた
行かないとまた物が使えなくされてしまうので、行かなければ
「あー、やっと来たァ」
「クスクス」
5分くらいでその場所に着いたが、そこはあまり通りから見えないような裏路地だった
「何の用?」
私がそう聞くと、グループのリーダー格の女子が近づいてくる
「お金貸してよ、あたしら今月ピンチなの」
取り巻き達のくすくすという下卑た笑いは止まらない。彼女らが手を汚すのは、いつもリーダーが行動してからだった
「ごめんね、私、お金持ってないの」
そう言うと、リーダーはゴミ箱を蹴り、睨む。私が逆らうのはいつもの事なので、この彼女の顔もいつも見ていた
「はあ?そんなの知らないわよ。男と遊ぶお金はあるのに私らに渡すお金はない訳?」
「ないよ、使ったし」
そう言えば、彼女の目付きが余計鋭くなって私の頬を平手打ちする。いつもこうだ。はあ、とため息をつきたくなるのを堪えて相手の顔を見つめる。それがまたカンに障ったのか、再び左手を振り上げた
だが、私に衝撃はない。無意識に閉じていた瞳を恐る恐る開けば、目の前には大きな手があった
「てめぇ、何俺の女に手ェ出してんだ」
レオーネだ
彼は彼女の左手首をぐっと掴んでいた。ドスの効いた低い声を出しながら、グループ全体に睨みを利かせる。その場は静まり返り、彼女はひ、と息を吸い込む
「おい、覚えとけよクソ女共。今後一切コイツに関わるな。次はタダじゃあおかねえぜ」
大きな彼は上から見下ろすようにして冷たく言い放ち、掴んでいた腕を乱暴に離すと、彼女達は逃げて行った
ありがとうと言おうとして顔を上げるよりも先に、彼の逞しい腕に体を包まれた
「…悪い、気づかなくて…」
ぎゅ、と引き寄せるようにして私を抱く力を強くする。彼の長い髪が耳にかかってこそばゆい
「ふふ、いいよ」
彼の逞しい背中を抱きしめ返す
「レオーネ、ヒーローみたいだったよ」
「…俺はギャングだぜ。しかもとびきり悪いやつ」
「じゃあ、私だけのヒーロー」
私はそう言って、彼の腕の中で、落ち着くまで撫でられながら泣いていた
想い合い、重い愛【チョコラータ】★→←ダメな女【アバッキオ】★
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たつみ(プロフ) - 海月さん» いえいえ、私もサーレー好きなのでリクエスト貰えて嬉しいです、ありがとうございます!海月様の思っていたものと違っていないかどうか不安でしたが、ご期待に添えられたようなら良かったです<(_ _)>また機会があればよろしくお願い致します! (2021年6月4日 13時) (レス) id: 1c25c6a3e1 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - リクエストにお応えしていただきありがとうございました。今回もとても素晴らしいお話でした。サーレーの夢小説を書いてくれる人は少ないので助かっています。本当にありがとうございました。 (2021年6月4日 7時) (レス) id: fb1aebaa24 (このIDを非表示/違反報告)
たつみ(プロフ) - 海月さん» 了解です!遅くなってすみません(>_<;)出来上がった話に問題点があったら遠慮なく仰ってください!少々お時間頂きます<(_ _)> (2021年6月4日 0時) (レス) id: 1c25c6a3e1 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - リクエスト失礼します。サーレーの夢をお願いします。病んでいる感じで書いてくれたら嬉しいです。よろしくお願いします。 (2021年6月1日 22時) (レス) id: fb1aebaa24 (このIDを非表示/違反報告)
たつみ(プロフ) - モモまんじゅうさん» 了解です!ありがとうございますm(*_ _)m完成したものに何か気に入らない点などがありましたら、遠慮なく仰ってください! (2021年5月28日 21時) (レス) id: 1c25c6a3e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ペンシル x他1人 | 作者ホームページ:http://uranaimonsuto
作成日時:2018年12月30日 17時