その15 ページ16
Aがスマホをいじり、恋ダンスを踊ってみた動画を三毛縞にみせる。遊木と一緒に踊ってる動画だった。仲睦まじく踊っている姿がなんとも愛らしい。
斑「おお、愛らしくてかわいいなあ。」
A「北斗くんたちに、アイドルになれるって。」
斑「...Aさんはアイドルになりたいのか?」
A「...私は特別、歌唱力とか、ダンスの才能とか、人を引き付ける力も、ありませんから...今のままで、十分です」
斑「そうなのかー」
斑はちょっと嬉しかったという感情と、安心感を感じた。アイドルにでもなりたいと言い出したらどうしようと思っていた。もし、アイドルになると言い出したときには、あの手この手で...潰してしまうかもしれないからだ。
斑「Aさん!クレープ屋さんがあるぞお!今日の練習を頑張ったごほうびにママがおごってあげよう!!」
A「わわわ!?走らないで!こわい!揺れる!」
帰りにやっていたクレープ屋で二人分のクレープを買って食べながら帰ることに。ホイップ一杯にしてくれた。ありがとうおじちゃん。
斑「美味しいか?Aさん」
A「とても...」
近くにあったベンチに座って食べている二人、今日はこのクレープがお昼かわりになってしまうだろう。なんていうかでかいから、これだけでも十分お腹が膨れそうだ。
斑「お?Aさん、口にクリームつけてるぞ?かわいいなあ♪」
A「...どうも」
口についてるクリームをぬぐい、それをぱくっと食べた三毛縞。その行動にAはぽかん、とした。幼なじみとしての距離とは、こんなものだっただろうか。と考えながら三毛縞の若草を表すその瞳を除きみてしまう。
斑「...」
A「三毛縞さ、」
斑「Aさん、動かないでくれ。」
A「はい?」
斑「いいか?絶対に動くんじゃないぞお?」
そういうと三毛縞はクレープをつつんでいた紙で、Aの後ろ髪辺りをがしつかんで。その紙をくしゃくしゃにして近くのゴミ箱に投げ捨てた。
A「ええ?え?なに?なに?」
斑「...毛虫がいた」
A「...(ぞわあああ」
鳥肌がやばい。虫こわい、超こわい。この前、このひとがカナブンを取ってきたとき並みにこわい。今でも、忘れられない。あの裏側。こわい。
斑「よーしよし。怖かったなあ。もうママがないないしたから大丈夫だぞ☆」
A「...感謝感激雨あられ」
斑「ママのまねだなあ?嬉しいけどなあ?」
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作者名:Luna | 作成日時:2022年3月16日 20時