松野さんは隣です。【おそ松さん】 (ページ6)

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松野さんは隣です５ページ6

当然ながらものの数秒で到着し、深呼吸をしてからチャイムをならす

ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝ

「ああ、はい」

とドア越しに少し低い声がする

なんか、聞き覚えがあるような

ついでに言うとさっき聞いたばかりのような声だった気がする

ｶﾞﾁｬ

「あー、Aか。何しに来たの？敵討ち？」

「ええええ！？なんで一松さんがいるんですか！？」

「いや、俺が住んでるからでしょ。

というかさっき会った時に気が付かなかったの？

俺が意味もなく人に話しかけるわけないじゃん...

あんた馬鹿だね...ひひっ」

正論すぎてグゥの字も出ない

話しかけてきたのはそういうことか！！

言われてみればお隣さんが松野だったような気もする

「で、あんた何の用なの？」

「あ、そうだ！当初の目的を忘れるところだった

さっき諸事情(タイムセール)により買いすぎた手羽先で甘辛煮を作ったんだけど、作りすぎたのでよければどうぞー」

といってタッパを取り出すと一瞬で奪い取る一松さん。

いや、動くの急に早くなったね？

「まじか、久しぶりにまともなもん食うかもしれない」

「え、逆に今まで何食べてたんですか？」

「いや、一人暮らし始めてから作るのがだるくて猫缶食べてた」

「え、え？ええ！？嘘ですよね！？猫缶食べたんですか！？馬鹿なんですか！？」

「ひひっ、親友の好物食べてるクズだと思います？
もっと蔑んでいいよ。

まあ、食べてるの賞味期限切れのものだから安心して」

「安心できない！！！逆ですよ！！食べちゃダメですよ！？体に良くないですって！？」

「え、でもうまいし」

「ダメなものはダメなんですよ！！」

「まあ、手羽先は今日食べるとして。俺料理出来ないよ」

え、じゃあどうすればいいだろう？

インスタントも体に良くないし...

「あ、じゃあ一松さん

ご飯、うちで食べます？」

「え、いいの？」

「一人分も二人分もそんな変わんないですし」

「まじか、あざーす」

なんか飄々としてて憎めないんだよな、この人。

じゃあまた明日。と挨拶をして部屋に帰る

どこか明日が楽しみな自分がいた。

P.S.手羽先は美味しくいただきました。