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第四十三話 ページ3

毎晩、毎晩。

酌をして

笑顔を作って

時には身体を売った。

そして毎晩毎晩

私は泣いた。


「朝露。あんたはここの看板。あんたはこの店一番の華なんだよ。」


そんな日々が続く中で女将さんに言われた。

この店の、華だと。

誰よりも美しく、気高く。

そしてそんな華には孤独が付き物。

孤独が一層美しさを際立てる。

私は姐さん達と一緒にいられなくなった。

他愛ないことを話すような相手もいなくなった。

いつの間に私は独りになってしまったのかな。

あの人の足取りももうわからない。

屯所に行きたいけど、今の私は外へ出られない。

自分から芸子になりたいって言ったのに、とんだ足枷になるなんて。

「……あ…い…」

会いたい

でも口にすると色々な思いが交差して、また泣いてしまうから言わなかった。

私は汚れてしまった。

会いたいけど、こんな私が貴方に会う資格あるのかな。

でもやっぱり、会いたいよ。


「左之助さん……。」


貴方が愛しい…。




 「朝露!!!」

女将さんの声。

…ああ、またか…。




私はまた汚れてく。

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設定タグ:薄桜鬼 , 原田左之助   
作品ジャンル:恋愛
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あめ(プロフ) - 八福神さん» 早速のコメをありがとうございます!通知オンにしてくださってたんです…!?懐かしいと言っていただけることに感激しております…!!相変わらず拙い文章ですが、よろしくお願いします! (2021年4月15日 23時) (レス) id: c4879c790e (このIDを非表示/違反報告)
八福神(プロフ) - うわぁぁ、懐かしい!。゚(゚´Д`゚)゚。7年越しのあとがき!!私ももう成人してしまい、夢小説を書くことが減りましたが、この小説が更新されたと通知が来た時にあの頃が懐かしくなりました!青春()だったなぁ…。連載再開、とても嬉しいです! (2021年4月15日 14時) (レス) id: 65f524c224 (このIDを非表示/違反報告)
雨星(プロフ) - オタクチャンさん» はじめまして!ありがとうございます(*^_^*)更新頑張ります…(;^ω^) (2014年12月15日 14時) (レス) id: ce9118306d (このIDを非表示/違反報告)
雨星(プロフ) - あっちゃん25さん» 長い間コメントを見ておりませんでした…申し訳ないです…m(_ _)m更新が大分遅くなってきてしまい、これまた申し訳ないm(_ _)mあっちゃんさんありがとうございます! (2014年12月15日 14時) (レス) id: ce9118306d (このIDを非表示/違反報告)
オタクチャン - はじめまして!続き楽しみにしてます(^o^)/更新頑張って下さい。応援してます! (2014年12月10日 18時) (レス) id: 8d5d205d7b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あめ(雨星) | 作成日時:2014年6月7日 14時

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