佰漆拾壱幕 着物 ページ11
しばらくして、ようやく二人が落ち着いたころ。
平助「と、とにかく総司!もう朝餉だから早く来いって。
Aの分はここに持ってくるから。」
A「いえ、俺も行きます。」
そう言いながら身を起こす。
傷はどうするのかって?
痛いけど気力で無視確定!
それで・・・・
A「あの・・・・・・・・・・・すごく言いづらいんですけど・・・
・・・・・・・・・・・その、俺、一応女なんで・・・。」
全部言わなくても伝わったらしい。
平助「そ、そうだなっ!!!」
総司「ご、ごめん!!」
二人ともすごい勢いで部屋を出た。
・・・・とは言ったものの、
何を着ればいいんだ?
いつもの着物と袴は替えの分までボロボロだし、血まで染まってる。
これはもう着れないだろう。
代わり?
そんなもの・・・いつもの騒動でもうないのさ!
って、自慢にもなんない・・・。
いちおーあるよ?着物。
でも・・・さ。
あれ、女物だし。
誰かから借りる?
いやいや、借りるなら土方さんか一君だろうけどそこまで行って
「着るものがないから貸してください」とは言いにくい。
・・・・・・・・・・・・・あきらめるか。
しまってあった着物を出す。
白の着物、薄桃色の帯、淡い水色の肩掛け。
今は総司にもらったかんざしも。
さっさと済ませて今日でも買い物に行くか。
このとき彼女はあることをすっかり忘れていた。
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朧 龍 - 80000hitいきました、ありがとうございます! (2021年1月19日 4時) (レス) id: 345339f75a (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 70000hitいきました、ありがとうございます! (2019年3月8日 23時) (レス) id: 345339f75a (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 60000hitいきました、ありがとうございます! (2017年11月3日 14時) (レス) id: 23676ca79d (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 50000hitいきました、ありがとうございます! (2016年1月10日 16時) (レス) id: a53078d977 (このIDを非表示/違反報告)
朧 龍 - 華奈さん» そのイメージで書かせていただきました。そう思ってくださったのなら嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2016年1月10日 16時) (レス) id: a53078d977 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朧 龍 | 作成日時:2014年6月15日 17時