1 話 本当の姿は ページ2
俺には友達がいないが、決してぼっちというわけではない。
俺が言っているのは"本当の"友達のことだ。
自分でも顔はかなりいい方だと思う。
勉強も運動もできた。
性格に少し難があるとは思うが、とにかく恵まれた容姿と才能で人は集まった。
しかしそれも上辺だけの付き合いだった。
向こうはどう思っていたか知らないが、こっちからしたら迷惑でしかなかった。
疲れるし、気を使う。面倒だ。
だから一人が楽だった。
しかし、部活の仲間は例外だ。
俺の仲間はこんなに俺でも構ってくれる。
俺が本当に心を開ける存在は、彼らだけなのだ。
______そう思っていたが。
「黒尾。おはよ」
こいつが現れた所為で俺の考えは覆されることとなる。
名前は結城A。
彼はいわゆる"いい奴"だ。
Aとは三年で同じクラスになった。
クラス替え当日から人に囲まれていたから、つい上辺だけの友達が何人いるのだろうと考えてしまった。
…が、奴は人と関わることに何も抵抗がないように見えた。
本当のいい奴だということも同時に悟った。
なぜかAとは気が合い、関わると同時に距離が近くなっていった。
最初は朝の挨拶。
次に部活の話題を話したり、趣味を話したり……。
気づけばあいつのペースにのせられていって、
あいつは俺にとって一番優先すべき人物になっていた。
一緒にいても気を使わなくていい。むしろ楽しい。
俺が一方的に話していても間に入らずずっと聞いてくれる。
聞き上手ってやつだろう。
とにかく、あいつの隣は楽だった。
こんなこと、初めてだ。
だからだろうか。
多分、俺はAに依存している。
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かミエ(プロフ) - ヒグレキさん» 黒尾がいる限り、きっと彼は幸せですよ……(｀・ω・´) (2017年11月22日 17時) (
レス) id: 450affa156 (このIDを非表示/違反報告)
ヒグレキ - とっても良い物語だったわ！夢主くんは幸せになったかしら、、 (2017年1月21日 8時) (レス) id: 3bbc5d11c3 (このIDを非表示/違反報告)
かミエ(プロフ) - √0さん» ありがとうございます。そんなことを言ってくださるとは…！ はい、これからも努力させていただきます！ (2016年12月11日 21時) (レス) id: c1f7ffbfd5 (このIDを非表示/違反報告)
√0(プロフ) - 初コメ失礼致します。とても感動するストーリーでした‥‥！この様な文章を著す事の出来る作者さんに、感銘を受けました！これからも頑張って下さい！ (2016年12月1日 7時) (レス) id: a171e3b181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かミエ | 作成日時：2016年10月24日 21時
