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46本目 ページ48

気を取り直して、私は2人の方へ向き直った。


「どんな話であろうと私はこの国の女神です。
聞かせてくれませんか?」


まっすぐに瞳を見て言えた、と思う。
2人はお互いに目を合わせると少し俯いた。
そして、センラさんが口を重々しく開く。


「酷な話やと思うけど、諍いの原因は……女神様です」


(やっぱりな)


薄々感じてはいた。
まふまふさんが宮で言っていた話はこの事だろう。


私が女神となったことで少なからず反発する人がいる。
それは人間の心理上、仕方のないことだ。
天月さんが治めていたこの国を、急に知らない女が権利をもぎ取って手中に収めたのだから。


(これからは、こういうことにも向き合わなきゃいけない……一つ一つ)


「そうでしょうね。
私が女神であることを良しとしない人はたくさんいるので」


「……はい。
今回、志麻くんに術を仕掛けた犯人もその類の人でした。
身元もわからず、顔も隠していたのでよくわかりませんが、女神様への恨みの言葉と穢れを村に放ったんです」


「穢れを……?」


「おい、それって……!」


「はい」


穢れは普通、人間には扱うことができない。
その身に宿れば己が腐り、朽ちてしまうからだ。


けれど、ある特殊な人間は違う。
その穢れに立ち向かうことができる。


それは、神力を持つ者。


すなわち



……陽の宮の人間だ



きっとうらたさんと坂田さんもそれに気づいたのだろう。
目が戸惑いに満ちていた。


(なぜ、陽の宮の人間がそんなことを……?
陽の宮は女神を守護し、女神と共にあることを誓う場所であるはずなのに)


私は頭に浮かんだその考えを一度振り払うように首を振った。


ダメだ。
固定観念に縛られるな。
簡単な話だろう。



私が、陽の宮の人間に受け入れられていないというだけ

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なつの(プロフ) - over the rainさん» ありがとうございます!!大変お待たせしてしまいました。これからもぜひよろしくお願いします!コメントありがとうございました。 (2019年9月23日 7時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - すごく面白かったです。応援してます。 (2019年9月23日 7時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつの | 作成日時:2019年3月24日 14時

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