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流石首領 ページ3

「先輩!」

「・・・何だ?また問題でも起こしたのか?」

「私が何時も問題を起こすみたいな言い方しないでくださいよー!」

「起こしてるだろ。」

「そんなことないです!私は先輩を守るために日々精進してるんですから!」

「俺は手前に守られるほど弱くねぇよ。手前が俺に守られてれば良いんだ。」

「先輩・・・!好きです!男前!」

「はいはい。」

ポンポンとAの頭を軽く撫で、それで、何の用だ?と訊ねる。

「・・・は!そうでした!」

「忘れてんじゃねぇよ。」

「先輩が、素敵すぎてつい・・・。」

てへっと舌を出すA。
中也ははぁと、溜め息をつき、先を促した。

「えっとですね・・・・えーっと、あのー、そのー、あれです、あれ。」

「・・・手前、真逆内容丸々忘れたんじゃねぇよな?」

「わ、忘れてませんよ!首領から直接聞いてきましたから!」

「首領から?手前、本当にちゃんと聞いてたのか?」

「聞きました・・・よ?多分。部屋に行って、首領がエリスちゃんと色々やってて、
それから・・・えーっと、エリスちゃんのお洋服素敵だなーって考えてたら、
首領がこの服可愛いだろう?って云ってきたので、そうですね!と答えて、
首領がエリスちゃんの可愛さを語りだして、長くなりそうだったので、部屋から逃げてきました!」

「それを聞いてねぇって云うんだよ!この馬鹿!首領未だ何も話してねぇだろ!」

「はっ!本当でした!」

「そりゃ、首領の親馬鹿話は長いし鬱陶しいが、仕事の内容はちゃんと聞けよ。我慢が足りねぇ。」

「むむぅ・・・すみません・・・」

「ほら、もう一回行くぞ。」

「着いてきてくれるんですか!?」

「首領が手前に命令するときは大抵俺への命令でもあるんだ。一緒に行った方が早い。」

「あっ、でも、待ってください!そういえば、首領から部屋に入ってすぐ、紙を渡されたんでした!」

「紙?見せろ。」

「はい!」

紙を手に取り、目を通す。
中也の手が、震える。

「先輩?」

「手前・・・・・これ、仕事の資料じゃねえか・・・!」

「え?あ、本当ですね!首領、凄い!」


「・・・・・これをさっさと出せよ!!」


首領はどうやら、Aのことを判りきっていたらしい。

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作者名:あも | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huzisaki5  
作成日時:2018年5月26日 20時

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