目が覚めたら猫になってたんですけど・続ノ続・【文豪ストレイドッグス】

猫漆月 ページ15

――――――探偵社。

チョコン
それを一同がズラッと並んでみる。
いや、私は治さんの胸に抱かれてるけど。

しばしの沈黙。破ったのは潤一郎君だった。


「あの、えーと、調査の依頼だとか。それで・・・」


「美しい…」


潤一郎君の言葉を遮り、女性の手をとり云うのは治さん。
私はというと、治さんの肩に必死にしがみついてる…！


楽じゃないぞ…！！この体制…！


そんな私にお構いなしに女性を口説こうとする。


「睡蓮の花のごとき果敢なく、そして可憐なお嬢さんだ。」


「ヘっ！？」


「どうか私と心中していただけないだろ――――」


そう言い終わる前にスパァン！といい音を立てて独歩さんが治さんを殴る。
これは日常茶飯事だけど、初めての人にはキツイよね。


心中〜ちょっとだけでいいから〜。と云い乍らずるずるとひきずられていく。


ちょっとだけ心中って、何？


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「えっ！？Aもついていくの！？」


治さんが叫ぶ。
私はダメ？という風に首を傾げた。


「うー・・・。ダメ、じゃないんだけれど…。心配だなぁ…。」


そこまで云って治さんは私の耳に口を近づけて小声で云った。


「正直なところ、あの美人さんが気になっててね、若しかすると・・・罠かもしれない。
一応、私が盗聴器を仕掛けておいたけど、気を付けたほうがいい。」


私はｺｸｺｸと頷く。


治さんて、傍から見てれば飄々としてて巫山戯てるけど、本当は頭が切れて鋭いんだよな。
・・・・・いや、巫山戯てるけど。いつも。

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