花弁が十四枚side中原 ページ15
「・・・・仕事が終わらねぇ・・・。」
机の上の資料に目を通しながら辟易とした声で呟く。
隣にいる部下が顔をあげた。
「そんなに早く帰りたいんですか?」
「あ?まァな。」
「何だか・・・中原幹部も変わりましたよね。」
「そうか?」
頸を傾げると、部下はあははと笑う。
「そうですよ。時間を気にするようになったり、携帯の写真を見て優しく笑ったり、何かを思い出して笑ったり、それに、あまり飲みに行かなくなりましたよね。」
「・・・あー・・・確かにな。」
変わったのかもしれない。だとしたらそれは、Aと光里という大切な存在が出来たからだろう。
あれから、二年。色々あったが、楽しい日々だった。
光里に『パパ』と呼ばれたときは本当に嬉しかった。涙が出そうなくらい・・・・いや、実際には出なかったが。
そして、自分の気持ちを確信することも出来た。
────判ってはいたが、矢っ張り、好きみてぇだな。
しかし、それをどう伝えるかが悩みの種だった。
Aは、自分のことをどう思っているのか。
嫌いではないだろう。たが、好きかどうかは判らない。
────ぐだぐだ考えんのは、好きじゃねぇだけどな・・・。
はっきりと伝えれば良いのだが、うまくいかない。
臆病になっている。
さて、どうしたものか・・・・。
「気付いてますか?中原幹部。」
「何がだ?」
「中原幹部、
_____父親の顔、するようになってますよ。」
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椛 - すみませんコメ欄でパスワードをご教示されないという所を読んでいなくて不躾な質問をしてしまいました。申し訳ございません (2022年3月28日 18時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
椛 - 弱虫彼女の言行録【中原中也】のパスワードをお教えください! (2022年3月28日 17時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨花火(プロフ) - あぁーもーこの作品す☆き☆これからも頑張って下さい!! (2018年8月19日 22時) (レス) id: c6a781ea39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あも | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huzisaki5
作成日時:2018年5月22日 20時