花五輪* ページ25
「光里、お豆腐と、葱と、それから白菜を買ってくるんだよ?お豆腐はお豆腐屋さんで買ってきてね。」
籠を渡し、財布を光里の首に下げたAは気をつけていくのよ、と笑った。
「はーい!!」
元気よく返事をした光里。
そんな光里に、中也が言い聞かせた。
しっかりと、肩を掴んで。
「良いか?道路には絶対出ねぇこと。周りをよく見るんだぞ。知らない奴には絶っっ対ついていくな。」
「パパ・・・お顔こわい・・・・」
「中也さん、心配しすぎですよ・・・・」
「否、光里は本当に可愛いからな。危ないだろ。世の中にはかなり危ねぇ奴がいるんだぞ。」
「・・・・・中也さん・・・」
立派な親馬鹿である。喜ぶべきか、呆れるべきか、Aは少しだけ悩んだ。
当の光里はおつかい行ってきます!!と元気な声で云っている。
中也が最後に念を押し、光里はおつかいへと出掛けていった。
◆◇◆◇◆
「よし・・・・順調に行ってる。」
「態々カメラを仕込まなくたって・・・・」
「葱と白菜はちゃんと買えたな。後は豆腐か・・・」
「大丈夫かな・・・」
「・・・・一寸迷ってる感じだな・・・・」
「ああー、そっちじゃない・・・・」
どっちもどっちである。
『・・・どうしたの。』
「女の子?」
「鏡花じゃねぇか。」
「知り合いですか?」
「ああ、まァな。」
『あのね、おとーふやさんに行くの。でも、どこかわすれちゃった・・・』
『良ければ案内する。』
『ありがとう!』
「・・・善かった。」
「あいつなら大丈夫だろ。」
どうやら、無事に買えたらしい。
『ありがとう!おねえちゃん!』
『私も買うつもりだった。ここの豆腐、美味しいから。』
『そうだー!おねえちゃんも一緒におなべ食べようよ!』
『えっ?』
『ね?いいでしょ?』
『でも・・・』
『食べようよー!』
『・・・・・判った。厭がられなければ。』
「あ、どうしよう、来る・・・」
「・・・・まずいな・・・いや、でも光里が食べたがってるからな・・・」
「と、とりあえず掃除しなきゃ・・・!」
数十分後、鏡花が訪ねてきて、結局皆で鍋を食べたのだった。
「あいつ・・・何も云わずに食べていったな・・・。」
◆◇◆
友人(リアル)からのリクエストで。
しかし、「鏡花」と呼ばせて善かったのか・・・。
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椛 - すみませんコメ欄でパスワードをご教示されないという所を読んでいなくて不躾な質問をしてしまいました。申し訳ございません (2022年3月28日 18時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
椛 - 弱虫彼女の言行録【中原中也】のパスワードをお教えください! (2022年3月28日 17時) (レス) id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - とても感動しました! (2020年8月17日 21時) (レス) id: ccb520a109 (このIDを非表示/違反報告)
五月雨花火(プロフ) - あぁーもーこの作品す☆き☆これからも頑張って下さい!! (2018年8月19日 22時) (レス) id: c6a781ea39 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あも | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/huzisaki5
作成日時:2018年5月22日 20時