【ブラコン】「ねえ、おにいちゃん」

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「はあ、もうウザイってば…いい加減にして」


さっきからずっと僕の腕を引っ張っているAに対して、一言そう言う。

すると、Aはしょぼんとした顔で、



「ごめんなさい…でもふうちゃん、いつもいそがしいでしょ？だから、かまってほしくて」



と言った。


…まあ確かに、あまり遊んだりしたことないけど。



「そんなに引っ張らなくても、構ってあげるから」

「！ほんと？」

「本当。だから離して」

「うんっ」



正直にパッと僕の腕を離すA



ああ、素直なやつ。

バカざるみたいに扱いやすい



「ざまーみろ、離すからだよ」

「っあ、ふーちゃんのアホ！」



手を離した隙に、走り去る僕。

そして追いかけるA


だけど結果は、一目瞭然だ





__________



「ちょっと風斗くん…やりすぎなんじゃないですか？」

「ウルサイなあ…。ハイハイわかったよ」



眉を下げ、そんなことを言うマネージャー。


どう考えても僕のせいじゃないんですけど…




「A。」

「………ん」



一人ぼっちになったAはマネージャーに捕まり、僕のところへ戻ってきた。


そんなAの手を握り、しゃがんで目線を合わせる



「僕も仕事をしてるから、邪魔しないようにしてよ」

「………うん」

「あと、この仕事が終わったら構ってあげるから、静かにしてて」

「……わかった。」




こくん、と頷いたAは、直ぐにパアッと笑って「おしごと、頑張ってね！！」と言った。


………少し、ほんの少しだけ。
毎日こんな笑顔を見ている兄弟を、羨ましく思えた

「おめでとう」【弥】→←お世話【風斗】

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