【ブラコン】「ねえ、おにいちゃん」

髪とあだ名【琉生】 ページ32

「ね、ね、るー」

「Aちゃん…どう、したの？」



珍しく、僕がオフでマンションにいると、Aちゃんが声をかけてきた


髪を櫛で梳かしながら、Aちゃんは口を開く



「うまくとかせないの、とかして？」

「…うん、わかった」



いつも綺麗な髪が、今日はボサボサで


僕はAちゃんから櫛を貰って、髪を梳かす



「なんで…こんな、ボサボサなの？」

「あのねー、きょうはねぞうがわるくって、」

「なるほど…？」




いつもはこんなにならないのに…
そんなに寝相、悪かったのかな？


首を傾げながら、髪を梳かす



そして何故か、勝手に焦り始めるAちゃん



…本当は、何かあったのかな？





「どうした、の？」

「え！……あのね、ほんとは、るーにかみをとかしてほしくて…」



ダメ、だった？


って、

ダメなわけないのに。



「ううん、いつでも、言ってね」

「ほ、ほんと？ほんとのほんと？」

「本当だよ」

「じゃ、じゃあ毎日してくれる！？」




キャッキャッと、あからさまに喜び始めるAちゃん


僕は綺麗に梳かれた髪を撫でて、頷いた

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