【ブラコン】全く、手のかかる彼氏だこと。2【朝日奈 風斗】

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「あんた..どうしたの？」




『かあさ、っ..私、...どうしたらっ、』




「落ち着いて。何があったか、話してご覧？」








こういう時の母さんは頼りになる。


でも時々無理する時があるから



その時は私が頼られる









『私、風斗に振られて、それで、どうしたらいいかわかんなくて

昨日、他の人にも告白されて、もう頭の中どうなってるか..』




「........そう。愛する人に会えないのは、辛いものね」









そう言って微笑む母さんは、綺麗だ。



父さんを、早くに亡くしたから。


愛する人に会えない辛さは、母さんが一番よくわかってる







父さんは、小さい頃から病気持ちだったそうで



母さんが私を産んでからすぐに、亡くなった





それからかな、母さんが無理するようになったの






私に辛い顔を見せないように、一人で頑張って。



それでも私、知ってるんだよね






夜。私が寝付いたころに、小さい声で、泣くの。


私にバレないように、小さく、小さく、ゆっくりと。









「ねえA。」




『..うん』




「愛する人がいなくなってからは、もう何もできないの。」




『....うん』




「だから、生きているうちに。風斗くんがいるうちに、あなたの気持ちを伝えなさい」




『......うん』




「風斗くんだって、理由があってAを振ったんだと思うわ。」









こういう時の母さんは、とてもずるい

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