【おそ松さん】一松君なりの愛情表現

ともだち ページ14

見事に猫缶がクリーンヒットした
私の額をさする

夜空からの月光が、私と彼を照らしていた









『命の恩人に物を投げるとは…皮肉な奴め』








「…別に助けろとは言ってないし」


『…こっ、こなくそォ！！』









なんて奴なんだこの人…
素晴らしい位に言い返せる言葉が出ない









やはり路地裏で捨てておくべきだったのか。

露骨に、彼に向けての溜め息を吐くと
隣で歩く一松君にキッと睨まれた。







あれ、なんで。









「…ていうか、何で俺みたいなの拾ったの」


『さあ。友達だから？』









そういうと、ピクリと彼の肩が揺れた


そしてまた、私と彼の間に
沈黙の渦が廻った









「…お、俺の事、友達だと思って…くれてんの」







『…え？うん。…友達嫌だった？』









ううん、と今度は素直に首を振った彼








どことなく、私に見せる彼の表情が
いつもより優しくなった気がした。

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