双子狐、歌い手界にさーんじょっ！ (ページ5)

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＃4　兄の日記ページ5

4月13日

弟が今年から花粉症になった。
くしゃみとかすごくひどくて可哀想だなってことを日記に書こうと思ってたら、

「ぶえっくしょぉい！！ハァッイ！！」←

「オェーイ。」←

真横できったねぇのが飛んできた。思わず返事をした。ノートはぐちゃぐちゃになった。新しいノートに書き直さざるを得なかった。

6月2日

梅雨時期に入って、雨の日が増えた。気分もあんまり上がらない。
つーわけで、ちょっと静かな曲歌おうぜって弟に提案したら、

「じゃあ、ドーナツホール歌う？」

静かな曲のイメージがなんかだいぶ違った。
おまえにとって静かって何なの。

8月15日

お盆です。久しぶりに実家に帰省しました。
そこでの弟と母の会話。

「ただいまでござる。」

「おかえり。」

「腹が減ったでござる。」

「先にお風呂入っちゃって。」

「ござるござる。」

「恭也も先にお風呂入っちゃってね。」

「あー、……うん。」

ずっと無視され続けた弟がとても不憫だったので、その後は弟のござるノリに合わせてあげた。

なんて優しい兄。

10月28日

石焼き芋を売っている車の横を通り過ぎたとき、弟が突然言った。

「焼き芋の歌、歌いたい。」

「……なんで。」

「焼き芋は食べるより歌う派だから。」←

ちょっとよくわからなかった。

12月25日

クリスマスはリア充の祭典とか言うから、あえてそんな日にデートスポットに行ってみた。
もちろん相手は、弟。

「なにこれ、くっそつまんね。」

「逆に聞くけど、実の弟とデートスポットなんて行って、なんで楽しいと思ったの。」

3年ぶりくらいに、弟の言っていることが正論だと思った。

2月1日

弟がインフルエンザにかかったときの会話。

「おれのインフル治ったら、新しい動画投稿しよ！」

「何歌うんだよ。」

「厨病激発ボーイ！！今聞いてるけど、マジやべえ！！！」

「早く寝ろやボケ。」

インフルエンザにかかっても、弟は弟だった。
そして結局歌わされた。

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厨病激発ボーイ双子狐が歌ってみました。

「隠された力を解き放つときは今だ！！さぁ、受けてみよ、我らが奥義！！！せーのっ！」

「この台本、サーチライトって書いてるけど、奥義にしてはダサくね。」←

「えっ、えっ、エターナルフォースブリザードーーーー！！！でいいっ！！？？」