1章3話 少女は無耐性 ページ4
｢じゃ、俺はこれで……｣
｢あの｣
私は素早く立ち上がり、彼の耳元に口を寄せる。
｢折角頂いたジュースなんですけど……私、薬にはあまり耐性が無いので……そちらで処分して下さいませんか？｣
小声でそう囁いた私を見て、彼は目を見開いた。
焦ったように手元のジュースをひったくり、はは、と乾いた笑い声を上げながら立ち去るのを見届けると、私は再びスカーフの上に腰を下ろす。
こんなに可愛らしい女の子である私にも、あんなに強力な下剤を盛ろうとするだなんて。彼はかなりの変態なのでは無いか、という適当な推察が私の中で密かに立った。
あんなほぼほぼ無味無臭の薬、本当に私が“世間知らずで育ちの良い少女”であったら、間違いなく気付かず飲み干すだろう。
そうこうしている内に受験番号は100番台に乗ったようで、会場内には随分と人が増えている。
ポシェットの中から小型の時計を出してみると、まだ試験開始まで、2時間以上の余裕があった。
(はぁ〜……もう良いわ、寝ましょ……)
立てた膝を抱え込んで顔を伏せると、すぐにどっと眠気が押し寄せる。
会場の連中に寝込みを狙って何かされそうになったら気付くし、試験開始には何らかの合図があるだろう、という推測があってこその行動だ。
そんな訳で、私が次に目を覚ましたのは、ジリリリリリリ、という、試験開始の合図ベルを聞いた時だった。
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わっし - イルミとの絡みも過去編?も凄い好きです…！武器を自由に操れる…武器の威力も操れる…ってコト？！ (1月3日 0時) (
レス) @page43 id: bdc57886de (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - Asaちゃんさん» コメントありがとうございます。イルミとの関係性は自分でも気に入っている部分なので、そこを肯定して頂けて、すごく嬉しく思います……！！ この気持ちでこれから先、更新頑張ります！ (2021年5月29日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
Asaちゃん(プロフ) - やばい、イルミとの絡み方がすごく好き！更新楽しみにしています^ - ^ (2021年5月28日 7時) (レス) id: 245967808e (このIDを非表示/違反報告)
あめ。(プロフ) - ダチュラさん» そう言って頂けてとても嬉しいです……！！調子に乗って、連日更新してしまいました笑。閲覧、暖かいコメント、ありがとうございます！ (2021年5月28日 1時) (レス) id: d0d59a8df2 (このIDを非表示/違反報告)
ダチュラ - 初見です!！続き気になる……！！更新待っています！！ (2021年5月27日 22時) (レス) id: d99cf3ac4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あめ。 | 作成日時：2021年5月22日 0時
