…遠い昔の記憶… ページ1
遠い昔の事
クロロは青年期まで流星街に居た。
幻影旅団の初期メンバーと共に身を寄せ暮らし、あるかも分からない未来をよく語った。
それともうひとり。
Aという皆より明らかに年下の子供。
ぽつんと捨てられたAを見つけ、クロロ達も慣例にもれずAを招き共に暮らした。
当時クロロはAを相当甘やかしていた。
一度フェイタンにAと遊んでやれと言ったらAが悲鳴に近い声で泣き出した。
何事かと見ればフェイタンが横になり、両足を上に向けAを空中で転がしていた。
「回転遊具で失敗したハムスターみたいだな…フェイ、止めてやれ」
「遊んでやてるネ、泣いて喜んでるヨ」
思えばこの頃はもうフェイタンの嗜虐性は高かった。
人選を間違えたと次にウボォーギンに同じ事を言う。
するとまたもや響くAの大絶叫。
だが先程と違いAの声が遠のいては戻るの繰り返し。
やれやれ…と見にいけばウボォーギンなりの「高い高い」をしていた。
軽く100mは上空まで飛ばされるA、最後は声すら出せない程怯えていた。
生憎女性陣は夕飯の調達で居なかったので次はシャルナークに預けた。
「任せてよ!」と自信満々な笑みで言われたのでやっと安心出来ると思った。
しばらく静かで泣き止んだかと思えば再びギャン泣きするAの声は尋常ではない。
早足でシャルナークの部屋を覗けば “ 超S級ホラー ” と宣伝されていた映画を観ていた。
「おい…それはマズいだろ」
「あははっ! 見てよクロロ、このゾンビメイク凄くない?」
満面の笑みでシャルナークはその映画を称える始末。
もう誰に任せても似た様な結果しか想像出来ずクロロがAの面倒を見る事にした。
Aは泣き疲れていたが恐怖でガクガク震えて眠ってくれそうにない。
「ほらA、手」
『?』
「こうやって手を合わせるんだ、怖い事は俺が吸い取ってやる」
Aはその動作が気に入ったのか笑みを取り戻した。
『…ホントだー! クロロすごーい!』
無邪気に笑うAにクロロも自然と微笑む。
これを自身の念能力 “
余りに純粋なAは流星街に残し幻影旅団を立ち上げた。
時は過ぎ、幻影旅団は欲しいものは全て奪う蜘蛛となった。
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みお(プロフ) - あー…ほんとに主様の作品大好きです…。今日一気読みしてもうほんとに好きです(?) (2022年10月2日 23時) (レス) @page48 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
和花 - 絵めっちゃうまいし、とても面白いです!他の話も読みました!ゆーじさんが描く話、とても大好きです! (2022年2月9日 14時) (レス) id: 7730c8acb7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - メッセージありがとう〜!もう週明けになっていたとは…時間の流れが早過ぎて驚いた。遅くなってしまって本当に申し訳ないです!スミマセン…!! (2019年2月25日 1時) (レス) id: 48b034f42e (このIDを非表示/違反報告)
kaya(プロフ) - テスト前故しばらく浮上してませんでした...。気づいてなくてすみません(汗)桜の方、ちょっと覗いてみてください。更新はまだ先になります。次の更新も、楽しみにしててください!絶対ですよ! (2019年2月22日 21時) (レス) id: 504932b45f (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - kayaさん» こんな自分がkaya様を何と呼べばいいのか…!!!?か…かや…kayaさん!!もー本当にイイ子だー…ちゃんと躾されていい友達にも恵まれて素晴らしい人生歩んでいそう。勿論辛い事もあると思うけれどそれでkayaさんの才能を潰さないようにね。kayaさんの夢、叶う事願ってるよ。 (2019年2月20日 1時) (レス) id: 48b034f42e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーじ | 作成日時:2018年11月4日 5時