ＰＭ １２：００ 〔 Ｈ×Ｈ 〕 ...Quwrof...

…人生に疲れて… ページ39

Aは何度か危機的状況になった。

その度にAを励まし、ウボォーギンとパクノダの魂に願った。


２日後に目を覚ましたAはやつれボーッとしていた。

Aはまだ体が動かず辛いであろうにクロロに話掛ける。



『…ウボォーとパクがね…夢に出てきたの』


「ただの夢だ」


『うん…でも夢とは思えない位…ハッキリ覚えてる…』




２人に会えて喜び近寄ろうとしたらえらい剣幕で怒られたという。

「ここから出ていきなさい」と近寄らせてはくれないパクノダ。

「おめぇーが来る所じゃねーんだよ!!」と怒鳴るウボォーギン。



『２人共…大人になってた』



幼い頃に別れた筈なのにね、と儚く笑うA。

とても疲れて見えたのでクロロの方が話し始める。

パクノダとウボォーギンに感謝し涙を堪えながら。



「ヒソカに毒を盛られたんだぞ、奴は本当に気を付けろ」


『ねえクロロ…私はね…誰よりも最低な人間なの』


「そんな事無い」


『運び屋をしてた…武器や違法な物なんか当たり前。

でもそれを知らん顔して運んで顧客を増やしていった』



Aの独白―――

それはやはり流星街出身者への偏見が世間に残りまともな職につけない現状。






非合法な薬や武器、違法に入手したであろう流出データや危険なメッセージも運んだよ。



ヒソカは毎日誰かを殺す？

クロロ達は毎日何かを盗む？

しないよね？ 私が運んだものは毎日誰かを殺した。



私が運んだもので毎日多くの人が死んでいるの。

裏の人達はお金の支払いは勿論チップも良かった。

まあ…それって口止め料なんだけど現金がすぐ手に入った。

だからいけないと分かっていながら私はその仕事を続けたの。



だって私は強くなりたかった。

ウボォーの腕力やクロロの頭脳の良さは無理でも誰に何されてもへこたれない強さ。

ひとりで生きていくって決めたから甘い希望を持たない様にその人達に溶け込んだの。



でも間違いだった。

そんな事で人は強くはならない。



強くなりたかった…

タフになりたかった…

でも全然駄目だった。

私の人生は時間の無駄。



クロロが私の事を忘れてただけで傷ついて逃げちゃった。

過去に出会った子供なんて覚えてる訳ないのに…馬鹿だね、私。

もう希望は持っちゃいけないって毎日自分に言いきかせてたのに。



だから私自身には何も期待してないイルミの所に行くの。

私は自分の意志で生きていけない…

生きたいのか自分でも分からない…



でも…傷つくのは……

…遠回りな愛情…→←…訪れるは死神…

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