19：行くあて〜夢主SIDE〜 ページ21
ぼくは黙ってドアを凝視する。
そうだ、場所が分からないのなら聞けばいいのだ。
最も、先ほど倒した強盗ではないだろうから、まともであろう(と信じたい)。
話が通じる相手ならばいくらでも話せる。
ゆっくりとドアが開き、入ってきた青年は、おっ。と小さく声を上げた。
「目、覚めたんだね」
金髪童顔の、爽やかなルックスの青年はぼくのことを見た後、優しく微笑んだ。
思わず、お陰様で…と軽く会釈をしてしまう。
……一体、誰なのだろうか。
「一応確認ね。 君の名前は？」」
「え、えと、Aです。 A・ゾルディック…」
名前を聞いた意図は二通り。
まずぼくの記憶に問題がないかの確認。
そしてぼくの名自体を知るための質問であろう。
……そういえば、ゾルディックと名乗っていいものなのだろうか。
仮にも暗殺一家の名を背負っているわけだし、むやみやたらに…
そんなことを思っていると、青年は次の質問をした。
「なんで倒れたか、分かる？」
「…カフェで強盗…？ あって、それで銃で撃たれて、出血が多くて…ですかね」
言葉がうまくまとまらず首をかしげながらぼくはゆっくりと答える。
青年は、ちゃんと覚えているみたいだね。 とふわりと微笑んだ。
「実はさ、俺の仲間が三人あのカフェにいてさ。 事件に巻き込まれたんだけど…君が全て片付けてくれたみたいで。 あそこにいた人、君以外全員無傷だったらしいよ」
なかなかやるね。 と再度笑う青年に、ぼくはハッとする。
「ちょっと待ってください、その三人って、金髪の眉毛のない方と、背の低くて黒髪の方と、額を布で覆った男性ですか」
「？ うん、そうだけど」
なるほど。 つまりこの場所は彼らに関与するわけだ。
あの方たち、どこかで見たことがある気がしたけど、よく見ると、この青年も見たことがある気がする。
記憶力には割と自信があるほうなのだが…一体どこで…。
そんなことを考えていると、ふと、ある可能性に行きついた。
「……あっ」
「ん？」
そうだ、賞金首(ビンゴブック)！
まさかこのような好青年がそのようなものに載っているわけないと思うが、一応確認したい。
ぼくの荷物はどこか、と聞くと青年はベッドの脚のところに置いてあると返答が来た。
パラパラとめくり、あるページで目が留まった。
「……ッ！？ え…げ、幻影旅団……？」
まさかの超大物ですか。
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RT - とても面白いです！続編頑張ってください！ (2018年8月30日 15時) (
レス) id: da0e7ea281 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - 続編が出るのを心からお待ちしております！ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
シベリアンハスキー(プロフ) - 凄く続きが気になります！！更新お願いします！頑張ってください！！ (2017年10月29日 3時) (レス) id: a9a6ccf11e (このIDを非表示/違反報告)
お凛 - すごく面白い！続きがとても楽しみです！更新頑張ってください^ ^ (2017年9月7日 13時) (レス) id: 86a1ba0e04 (このIDを非表示/違反報告)
カクテル - 更新早くお願いします！（＾∇＾） (2017年8月16日 16時) (レス) id: 1f958aadd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年3月25日 2時
