14：行くあて〜夢主SIDE〜 ページ16
……この人たち、どこかで。
初対面、であるのは確実なのだがどこかで見たことがある気がする。
じゃあどこだ、と聞かれれば……覚えはないのだが。
「相席、いいかな？」
そういった男性の言葉にハッとし、どうぞ。 と慌てて答える。
額を布で覆った男性はありがとう。 と静かに笑った。
彼の着席に続くように残りの二人も席に着いた。
カフェにありがちな円卓の白いテーブルのため、ぼくの正面に黒髪の男性、横に残りの二人という形で囲まれた。
……席は空いているはずなのに、なぜここに来たのだろう。
そんなことを思いながらほかのテーブル席を見渡す。
…ああ、なるほど、三人座れるところがぎりぎりないわけか。
見渡した先にはカップルや家族連れで、3人が入れるようなスペースがここ以外にはないようだった。
ぼくは勝手に納得して、食べ終わった食器を下げてもらう。
コーヒーを片手にぼくは地図をもう一度見つめた。
「……君、旅人かい？」
じっとぼくを観察していたのか、男性がそう問いかける。
ぼくは隠す必要もないだろう。 とはい。と返事をした。
「つい最近、家を出たばかりなんです。 ぼくの家族、みんな心配性で中々外に出して貰えなかったもので」
笑いながらぼくは地図をしまった。
「へえ。 珍しいね。 女の子なら一人旅に出すことに躊躇いを持つ親とかはいるけど、君、男だろう？ ……ああ、いや、年齢の問題だからか？」
男性の言葉に、ぼくは首を傾げた。
「そんなものなんですかね。 ほかの兄弟は自由に出かけているんですけど…まあ、１３って歳じゃやることにも限界があるし…たしかに、そうかもですね」
男と間違えられていることにはあえてノータッチである。
何せ今日この場であっただけでこれから一緒にいるわけでもない。
わざわざ訂正する必要もないだろうと踏んだのだ。
「え！ １３歳なの。 それじゃあ親も兄弟も心配するよ。 何か、目的があって旅をしているんだろう？」
「……まあ、そう…ですね。 一応…人探しを」
「人？ それってどんな？」
ニコニコとしながらぐいぐい来る青年。
この人、やはり何か引っかかる。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿___と刹那
ガッシャンッッ！！
突如窓ガラスが割られ、店内が騒然とする。
「オラァ、テメーら命が惜しくば動くなァ！！！」
そういう男たちの手には黒いもの______銃が握られていた。
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RT - とても面白いです！続編頑張ってください！ (2018年8月30日 15時) (
レス) id: da0e7ea281 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ(プロフ) - 続編が出るのを心からお待ちしております！ (2018年2月23日 13時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
シベリアンハスキー(プロフ) - 凄く続きが気になります！！更新お願いします！頑張ってください！！ (2017年10月29日 3時) (レス) id: a9a6ccf11e (このIDを非表示/違反報告)
お凛 - すごく面白い！続きがとても楽しみです！更新頑張ってください^ ^ (2017年9月7日 13時) (レス) id: 86a1ba0e04 (このIDを非表示/違反報告)
カクテル - 更新早くお願いします！（＾∇＾） (2017年8月16日 16時) (レス) id: 1f958aadd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花 | 作成日時：2017年3月25日 2時
