番外編 きりしまさんのたんじょうび in festival (季節ガン無視) ページ11
8月21日。
それは霧島Aの誕生日である。夏のほぼど真ん中の日付であるが、彼女の今日の予定は大事なものが既に入っていた。先に言っておくが、誕生日会ではない。
お祭りである。
ボーダーきってのチョコレート好きと死神級の強さで知られるAは、給料のお小遣い分はほぼチョコレートにつぎ込む強者だ。バナナチョコレート、チョコレートクレープがひしめくお祭りを、逃すはずがない。
「というわけで一緒にお祭り行こう迅さん」
「ごめんA」
かつての恩人に誘いをかけてみるも、あっさり断られた。しかし、日々暗躍だの会議だので忙しい迅が、Aの誘いに応じること自体が少ないので、そんなにショックは受けなかったようだ。
「出水は? 誘わないの?」
「…………………………」
なにも、迅だって好きで彼女の誘いを断ったわけではない。確かに上層部との会議も入っているっちゃいるが………
良い未来に人を導くのが、迅の仕事だ。
Aに関しての未来は昔から見えないが、予測という手がある。
爆弾を投げ込めば、Aはむっつりした顔で黙り込んでしまった。ボーダー本部に来たばかりの時は終始こんな顔だったので、改善してはいるのだろう。
あの、天才射手と謳われる、一人の少年のお陰で。
「出水って、お祭り行くのかな」
「多分行くよ」
「え?」
あまりにもすぱっと答えたので、一瞬Aが惚けた。レアだ。
「誘ってみなって。きっと喜ぶよ?」
ーーーーーーーーーーーーーーー
一方、話の渦中にいた出水公平は、隊室でそわそわしていた。
国近は出水と格ゲー対戦、太刀川はレポートのストレスを模擬戦で発散しに行った。あの人はきっと、来世にも戦闘好きの気質が受け継がれるだろう。強く思う。
「柚宇さんAまだですか」
「それ言われたの7回目〜」
出水だって、普段なら、こんな負け続けのゲームに興じてなどいない。隊長を戦闘狂と揶揄しながらも、結局はおんなじ種族だ。例えば米屋や緑川とランク戦、とか、やりたいことなら沢山ある。
しかし、彼は言わなければならない。
「お祭りに誘うくらい、そんな気負わなくて良いのにね〜」
『誕生日プレゼント? Aなら、お祭りが好きだよ』
は? お祭り? え?と思ったが、念のため調べたら本当にお祭りがあった。日付に見事にドンピシャである。
突然すまないが私が描いたオリキャラを見てくれ(読み飛ばし可)(むしろ読み飛ばしてください)→←お知らせ??
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藤見日和(プロフ) - あぐおう。そだった……。いいねいいね、太刀川さんと鋼くん (2016年9月26日 19時) (レス) id: 3600278a3d (このIDを非表示/違反報告)
久城墨香(プロフ) - 隠岐くんはだめだよぉー。ネタバレですやん。太刀川さんと鋼くんは!? (2016年9月26日 16時) (レス) id: 696e4784d7 (このIDを非表示/違反報告)
藤見日和(プロフ) - うぬーん………あ!! 隠岐くんがいい (2016年9月26日 13時) (レス) id: 3600278a3d (このIDを非表示/違反報告)
久城墨香(プロフ) - 藤見日和さん» 解説、誰がいい!? (2016年9月25日 19時) (レス) id: 696e4784d7 (このIDを非表示/違反報告)
藤見日和(プロフ) - レムレムさん» あいーっす! (2016年9月5日 0時) (レス) id: 3600278a3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤見日和 | 作成日時:2016年7月16日 7時