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健水Side
風男室をみんなで出る。
そっから、怜生の車乗って現場に行く途中で令状とってないこと思い出して浦正くんに連絡した。
ほんなら、案の定怒られた(笑)
そやけど、まぁそれもいつものことやし…
法律ちゅうもんがめんどくさいシステム作ってくれよったから、令状なかったら逮捕できんらしい。
浦正「令状は!!」
健水「だからな!無いけどちゃんと証拠揃ってんねんって!」
浦正「お前ら、バカかよ。事件に現行犯逮捕ってシステムはねーんだから!ちゃんと令状とってかねぇとお前らが法律違反で逮捕になるんだぞ!お前らはIQ無駄にあるんだから、それぐらいわかんだろ!?」
分かってるけど…
健水「そやけど…」
浦正「そろそろやめとけよ?お前らの行動が、上の会議にも挙がってきてるんだぞ。ただでさえ、表向きの肩書としてそれぞれの課のお荷物の集まりっていうイメージがあるんだ。派手な行動を控えろ。海外に派遣しろっていう上層部の人がいるのに、警視庁がお前らを手放さない理由を考えろ。」
久々に、浦正くんの真剣な声を聴いて、さっきまでうるさかった車内も静まった。
健水「それは分かっとる…」
浦正「あぁ、そうだよ。今の警視庁の中でお前らが一番優秀なんだよ。上層部にいる人間がそのポストにつけたのは金を払ったからだ。この警視庁の中は真っ黒に染まってるんだよ。だから何の権力にも染まらない真っ白なお前たちを、上層部は警視庁に置いておきたいんだ。」
健水「俺らほど、真っ黒な奴おらんと思うけど…」
浦正「あぁ、俺はよく知ってるよ。お前らほどこの警察に恨みを持ってるやつもいないし、お前らほど真っ黒な感情が渦巻いてる集団もない。だからお前たちは決めたんだろ?来音の仇を自分たちの手で取るって。だったら、少しでもその目標に近くなるように余計な問題を起こすな。俺があと少しで令状を取ってそっちへ向かう。それまでは、何もせずに待っとけ。」
そのまま…
浦正くんとの電話が切れた。
そうか…
真っ白に見えるんやな…
宙「真っ白、か…」
宙がボソッとつぶやいた。
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