05.記念日 ページ5
菅原君に手を差しのべられ、戸惑いながらもその手を取って立ち上がる。
やばいどうしよう菅原君に触ってしまったどうしよう今なら死んでもいいかもしれない。
「昨日もいたよね?明日の天気がどうとかって、」
「えっ!あ、う、ううううるさくてすいません!!ほんと、いつもいつも!決して菅原君をストーカーしているわけではなくて……!」
「ストー……?」
「あ、や、気にしないでくださいすいません!!」
カァッ、と顔が熱くなるのが分かる。
私、今……菅原君と話してる!
「別にうるさいなんて思ったことないから気にしなくていいべ!ただ面白い子だなって思ったくらいだし!」
「お、面白いなんてそんな、ありがとうございます!!」
「あはは、やっぱ変わってるなぁ〜。それに何で敬語?」
同じ学年なのに、と言って笑う菅原君の笑顔が眩しすぎて直視できない。
この笑顔、殺しにかかってる。
しかし何とか平静を装う。
「というか、そんなことより旭がごめんな?コイツ見た目はコレだけど実際は全然たいしたことないから!」
「……コレって何だよ、コレって」
「へこむなへこむな!」
見た目からは考えられないほど、しょんぼりしてる旭さんと呼ばれる彼の背中をバンバン叩く菅原君。
こんな間近で菅原君を見ることが出来るなんて、私……一生分の運を使い果たしてしまったんじゃないだろうか。
ギュッ、とカフェオレのペットボトルを握りしめた。
「あ、それ。良かったら俺のと交換するよ。違うもの押そうとしてたよね」
「そんな…大丈夫です!私、カフェオレ大好きなので!」
「でもさっき物凄いショックそうな顔してたけど……」
「いえ、気のせいです!」
旭さんが変えてくれると言ってくれてるけど私は首を横に振って断った。
「遠慮しなくていいんだよ?旭が悪いんだし」
「うっ」
「いえいえ、ほんとに大丈夫です!今日は……カフェオレ記念なので!!」
「カフェオレ記念?」
カフェオレ記念とは、言いたげな顔をして二人声を揃える旭さんと菅原君。
「では、あの…これで……!」
だけど私はそのままダッシュでその場を去った。
きっとあれ以上あの場所にいたらまた鼻血を出してしまいかねない。
そんなみっともないとこ、菅原君に見られてしまったら確実にドン引きされること間違いなしだ。
でも、菅原君……かっこよかったなぁ。
初めて近くで見て、初めて言葉を交わした。
今日はカフェオレ記念にしよう。
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匿名 - https://dokusyoka2narou.com/hq-osusume-dream/ (2019年9月21日 11時) (レス) id: cfa34dfcaf (このIDを非表示/違反報告)
あゆちぇる(プロフ) - きよか。さん» 大天使スガエル様すぎます…更新頑張ってください!!! (2019年3月13日 1時) (レス) id: 81dee54c5a (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - カツ丼がたBさん» 大天使スガエル様です\(^o^)/菅原さんほんと可愛くて大好きです♪ (2019年3月12日 19時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - あゆちぇるさん» ほんとに天使ですよね(>_<)ありがとうございます♪ (2019年3月12日 19時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
カツ丼がたB - え、、ちょっと待ってください。菅原さんってなんでこんなに天使なんですか??(困惑) (2019年3月10日 0時) (レス) id: 5256b9caf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きよか。 | 作成日時:2018年10月2日 0時