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13.伝えたい ページ13

「昨日はいきなり帰っちゃってごめんなさい!!」

「……えっ?」

「せっかく傘、入れてくれたのに……ほんとにごめんなさい!」




バッ、と勢いよく頭を下げて突然謝る私を見て目を丸くさせる菅原君。



「もしかして、それ言うために?いいのに全然!気にしてないよ。それよりマスクしてるけど、やっぱ風邪引いただろ?」

「たいした事では……」

「あの雨ん中じゃそりゃ風邪引くべ。熱はないよな?」

「ない、です……」



ああ、なんて優しいんだ。なんて心が広いんだ。もうどんだけ天使なんだ。
俯いていた顔を上げると、彼は目を細めて優しく微笑んだ。
その微笑みがいつも以上に天使すぎて危うく昇天しそうになる。



「ちゃんと風邪治すように!今度はもう少しゆっくり話したいし」

「えっ」



私の頭をポンポンと軽く叩き爆弾発言をする天使。
もう少し……話したかった、だと?それに今、頭!頭ポンポンって!



「でもわざわざありがとう。あんま気にすんなよ!とりあえずAちゃんは風邪をちゃんと治さないとな」

「はい…」

「それじゃあ、俺そろそろ練習戻るね」



そう言って部活へ戻ろうとする菅原君。
行ってほしくない。行かないで。そう叫びたくなった。私、伝えようと思ってここまで来たんだ。
謝るだけじゃなくて、自分の気持ちも伝えるために。
自然と体が動いた。気がついたら菅原君の腕を両腕で掴んでいた。




「まっ、待って!菅原君!!」

「え!わっ」

「私!ずっと菅原君見てたの。インターハイの時の菅原君を見て、他の誰よりも綺麗なプレーだって思って……!それからずっと菅原君と仲良くしたくて、それで……!昨日も菅原君が天使すぎて緊張して、」

「て、天使?」

「……はっ!い、今のなし!!えっと、あの、それで私!菅原君のことが、」

「…あー!待ってAちゃん。……俺から言わせて?」

「え?」


菅原君のことが好きだ、そう言おうとした直前で制止される。
菅原君は優しく微笑んだままだ。



「俺さ、気づいてたんだ。Aちゃんが試合、見に来てたこと」

「えっ…」

「やけに及川さんって叫んでる声が聞こえてくるなーって思って」

「あれは綾子が及川さんファンで……!私は決して及川さんのことは……」

「うん。分かってる」

「……っ!」



菅原君の手が私の頬に伸びて、マスクを下へずらした。
びっくりして思わず肩を揺らす。
彼の視線から目をそらせない。ドキドキと脈打つ心臓の音。

顔が、熱い。

14.大好きな君と→←12.決意



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匿名 - https://dokusyoka2narou.com/hq-osusume-dream/ (2019年9月21日 11時) (レス) id: cfa34dfcaf (このIDを非表示/違反報告)
あゆちぇる(プロフ) - きよか。さん» 大天使スガエル様すぎます…更新頑張ってください!!! (2019年3月13日 1時) (レス) id: 81dee54c5a (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - カツ丼がたBさん» 大天使スガエル様です\(^o^)/菅原さんほんと可愛くて大好きです♪ (2019年3月12日 19時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - あゆちぇるさん» ほんとに天使ですよね(>_<)ありがとうございます♪ (2019年3月12日 19時) (レス) id: 73661a568b (このIDを非表示/違反報告)
カツ丼がたB - え、、ちょっと待ってください。菅原さんってなんでこんなに天使なんですか??(困惑) (2019年3月10日 0時) (レス) id: 5256b9caf1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きよか。 | 作成日時:2018年10月2日 0時

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