56.救えぬ命 ページ9
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「俺達は何もしない。ただここを通り抜けたいだけだ。…その子から銃を下ろしてくれ」
「うるさい…！さっさと向こう向いて今来た所から出て行け！」
もう今にも撃たれそうで怖いんだけど…。
冷や汗をダラダラかきながら、ふと横を見ると男の人の背後にある部屋から1人の小さな女の子が出て来た。
小さく呻き声を上げながら立っている。
様子がおかしい。それにレオンも気がついたようだ。
「その子、症状が出てる」
「黙れ、娘の事はお前には関係ないだろ！それ以上余計な事を言えばこの女を撃つぞ…！」
「…っ」
ぐっと銃口を首に押し付けられた時、エイダさんが出てきて男の人に銃口を向けた。
「銃を捨てて」
彼の視線がエイダさんに逸れたその隙に私はすぐさまレオンの方へ勢いよく駆け寄った。
レオンは片手で私の腕を掴み取り、そのまま自分の方へ抱き寄せ、もう片方の手で銃を構えた。
死ぬかもしれないという恐怖からレオンに抱き寄せられた事で一気に安心へ変わる。
そのまま私を自分の背に隠し、私は彼の背中に隠れながらこの緊迫した状況にゴクリと唾を飲んだ。
「よせ！やめろ！」
「そこをどいて。その子が変わる前に処理しないと」
「処理だと？俺の娘なんだぞ」
娘だと言う女の子に銃を向けるエイダさんに抵抗を見せる男の人。
ゾンビにやられたのなら、あの子はもう手遅れだ。
処理をする…って言うエイダさんの気持ちも分からなくはない。
だけどそれは、…すごく残酷な事だ。
「…エイダ、もういいだろ」
レオンの言葉に、エイダさんは銃を下ろした。
「エマ、そこを出るなと言ったろう」
「…パパ？」
「ああ、ここにいる。パパだ。いいな？」
エマと呼ばれる娘の女の子。
男の人はその子を抱きしめながら苦しげな表情をしていた。
聞けばやはり、ゾンビ達にやられたらしい。
それも、家族みんな。
「あんた警官だろ？なんでこんなことになったんだ？なんで俺達がこんな目に遭う！？なぁ！……この子は…俺達の天使だったのに」
「マ…マ…？」
「ママは眠ってるんだ。いいね？そろそろお前も寝かさないとな、エマ…」
そう言い、娘を抱き抱えながら出てきた部屋へと入って行く。
「さっさと行けよ。娘と2人にしてくれ」
そうして閉められる扉。
彼のように、大切な家族を失ってしまった人がたくさんいるんだろうと思うと胸が苦しくなった。
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里胡(プロフ) - ヤバ〜！！とうとうシリーズ３....めちゃ楽しみですっ✨ (5月8日 0時) (
レス) @page48 id: e4c27b2981 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - しののめさん» わー！数ある作品の中からこちらを見つけてくださり嬉しいです…！それに一気に見てくださって…（ ; ; ）ありがとうございます！また近々更新しますので、楽しみに待っていてください(*ˊ˘ˋ*) (4月5日 13時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - 里胡さん» 神作…！ありがとうございます（ ; ; ）わくわくしてもらえて嬉しいです♪励みになります！また近々更新しますので楽しみに待っていてください(* 'ᵕ' ) (4月5日 13時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
しののめ - バイオハザードをプレイするようになってこの作品にたどり着いたのですが、ここまで一気に見てしまいました🤭無理せず、更新して頂けると嬉しいです！応援しています😳 (4月3日 9時) (レス) id: 47229d96fd (このIDを非表示/違反報告)
里胡(プロフ) - 相変わらずの神作です✨更新された度にわくわくしながら見ています！無理をしない程度にこれからも頑張っていただきたいです☺️次回も楽しみにしてます！！ (3月21日 22時) (レス) @page40 id: e4c27b2981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きよか。
| 作成日時：2023年7月18日 22時
