62.自己嫌悪 ページ15
.
「A」
レオンが怪我を負った事で自己嫌悪に陥っているとエイダさんに呼ばれ、ハッと我に返って顔を上げる。
さっきの衝撃で彼女がかけていたサングラスは外されて綺麗な顔があらわになっていた。
エイダさんは私を見て眉を寄せる。きっと、どうしようもなく情けない顔をしてるんだろうな。
「いつまでそこで突っ立ってるつもり？」
「ご、ごめんなさい…私、どうしたら」
「あなたはここでレオンを見てて。怪我の手当ては済んでる。今は気を失ってるけど、時期に目を覚ますわ」
「あ…」
私がこうして自己嫌悪に陥ってる時にもエイダさんは冷静にレオンの怪我の手当てをしてたんだ。
彼の肩から腕に巻かれた包帯。彼女は着ていたジャケットを脱いで彼にかけていた。
「私、ほんと何も出来てない」
「だったら、この先で頑張ることね」
絶対に生きてみせる。この世界に来て、ゾンビに襲われて…そう心に決めた。
だけど我が身可愛さに逃げたり隠れたりしてばかりじゃダメだ。
「私はアネットを追うわ」
「…え、1人で行くんですか？」
「彼女を逃すわけにはいかない」
歩き出す彼女を追いかけた。
すると彼女はこちらを振り返る。
「私と一緒に来るつもり？」
「…それは、出来ないです。私が言ったところで足手纏いになるだけだし、レオンをほっとけない」
「状況はきちんと理解してるのね。これが今の最善策よ」
これが、最善策。
これ以外の正しい行動は思い浮かばない。
うんん。もはや何が正解とかそんなもの分かりっこない。
状況を理解して、今何をすべきか何を優先するのか…それを冷静に判断していかなくちゃいけない。
…今の私には、まだ恐怖と不安でいっぱいで常に冷静になんて無理だけど。
「エイダさん、気をつけて…」
「ええ。そっちもね」
そう言うとエイダさんは何か銃のようなものを取り出した。少し離れるようにと言われて彼女から数歩離れる。
「それは？」
「秘密アイテムよ」
頭にハテナを浮かべて小首を傾げていると、私達の頭上にある動いていたファンが爆破した。
え、え、何が起きた！？
ギョッとしながらエイダさんを見る。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 375人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
里胡(プロフ) - ヤバ〜！！とうとうシリーズ３....めちゃ楽しみですっ✨ (5月8日 0時) (
レス) @page48 id: e4c27b2981 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - しののめさん» わー！数ある作品の中からこちらを見つけてくださり嬉しいです…！それに一気に見てくださって…（ ; ; ）ありがとうございます！また近々更新しますので、楽しみに待っていてください(*ˊ˘ˋ*) (4月5日 13時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
きよか。(プロフ) - 里胡さん» 神作…！ありがとうございます（ ; ; ）わくわくしてもらえて嬉しいです♪励みになります！また近々更新しますので楽しみに待っていてください(* 'ᵕ' ) (4月5日 13時) (レス) id: eb7d68b815 (このIDを非表示/違反報告)
しののめ - バイオハザードをプレイするようになってこの作品にたどり着いたのですが、ここまで一気に見てしまいました🤭無理せず、更新して頂けると嬉しいです！応援しています😳 (4月3日 9時) (レス) id: 47229d96fd (このIDを非表示/違反報告)
里胡(プロフ) - 相変わらずの神作です✨更新された度にわくわくしながら見ています！無理をしない程度にこれからも頑張っていただきたいです☺️次回も楽しみにしてます！！ (3月21日 22時) (レス) @page40 id: e4c27b2981 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きよか。
| 作成日時：2023年7月18日 22時
