オンボロ寮とご対面 ページ25
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ユウ「これは.........」
『趣がありすぎるね......』
目の前にそびえ立つ建物はいかにも廃墟のような見た目をしていて、とても住めるような場所には見えなかった。
監督生も同じことを思ったのか言葉には出さないが、顔が正直にものを言っている。
隠そうとしないあたり、気づいていないんだろうな。
そんな私たちの反応に気づいていないのだろうか。学園長は顔をにんまりとさせている。
クロウリー「そうでしょう、そうでしょう。さあ中へどうぞ」
蜘蛛とかゴキちゃんとか、目に入れるのもイヤな物体がこの中に絶対にいるッ!私には分かるッッッ!
できれば建物に1歩も踏み入れたくないんだけどな〜、だって蜘蛛の巣まみれになる未来が想像できちゃうんだもん...。
ユウ「ね、ねぇ。学園長もう行っちゃいましたよ」
『え、うそっ!よくあんな場所にずかずかと入っていけるな学園長』
私じゃ到底無理だよ、と言えば監督生も同意見だと笑ってくれた。
何気に監督生と初会話だったけど、緊張することなく喋れたのは彼の雰囲気の良さにあると思った。
関わりやすいほんわかした空気を纏っているようで、現実世界では分け隔てなく誰とでも仲良くできた子なんだろうって勝手ながら思ってしまった。
『あ、自己紹介がまだだったね!私はA。一応これでも女なの』
深く被っていたフードを取ると、傷んで茶色くなった長い髪の毛が姿を現した。
ユウ「だよね。声の高さからして女の子だと思ってた。」
にこっと優しく笑ってくれる監督生を見て、可愛らしい男の子だなって思っちゃったのは失礼にあたるのかな?
ユウ「僕はユウ、よろしくねAちゃん」
『よろしくユウくん』
自己紹介を終えた私たちは学園長の後を追い、嫌々ながらも建物の中に足を踏み入れた。
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白凪(プロフ) - さやたんさん» イラストの方から飛んできてくださりありがとうございます!!結構な自己投影(美化)作品となっているため、面白みが感じられないかと思いましたがそう言ってもらえてとても嬉しいです!!亀更新ですが頑張ります!!(ちなみに推しはレオナなのです.....!) (2020年8月7日 7時) (レス) id: 03f781a71d (このIDを非表示/違反報告)
さやたん - 白凪様の絵を見てたら。こちらの小説があると知って飛んでまいりました。凄い面白いです!!!更新頑張ってくださいー推しって誰ですか? (2020年8月6日 23時) (レス) id: 3595494de5 (このIDを非表示/違反報告)
白凪(プロフ) - 「 」さん» ゆっくりだけど書いていきます!! (2020年8月4日 22時) (レス) id: 03f781a71d (このIDを非表示/違反報告)
「 」(プロフ) - つ、続きが……気になりすぎる…… (2020年8月4日 22時) (レス) id: e81c17c75a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白凪 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hsn145sfam1/
作成日時:2020年8月4日 21時