名探偵の弟は特一級異能力者らしい

名探偵の弟は頭が良いらしい ページ29

「私全く判らなかったです」

『多分プロだよ。慣れてたね』

そう言いながら私の腕を掴みながら人通りの出る

『早く帰ろう』

「……なんでですか？」

『いや、全部判ったから』

そう言われてキョトンとする

『彼等が、泥棒ついでに人を攫ってる』

「ええ！？」

まさかの発言に私は驚いた

「でも、Aさんは泥棒って」

『別に何か物を盗むのが泥棒じゃない。僕からすれば人を攫うのも泥棒だ』

そう言うAさんの顔を見ると

笑っている

『面白くなってきたぜ』

「……あのう、少し前から思ってたんですけどAさんって二重人格ですか？」

『え、なんで？』

「なんか、なんとなく？」

そういうとAさんは少し考える素振りを見せてから

『かもしれないね〜』

と言って目を細めてからGPSを取り出す

『すっといたんだ。これを付けておいてくれる？それと、今から僕が言う場所まで車を走らせて』

「え、なんでですか！？」

『特務課に情報を流したとされて殺されても知らないよ？』

「あ……」

Aさんはニヤリと笑った

『泥棒を追い詰めてから基地を壊す。あんちゃんに許可をもらってね』

そう言って携帯をかける

なんかまた迷惑なことに巻き込まれたな……

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