名探偵は悩んでるらしい ページ26
太宰said
昨夜以来乱歩さんが静かだ
無論それは私も
「お、おい?太宰、どうした?」
「え、別に何も?」
「貴様が仕事をしているのを見ると世界が終わるのではないかと思う」
「酷いな〜」
そう言いながら溜息を吐く
確信があった訳ではないけどなんとなく判っていた
でも、彼は何一つそんな事教えてくれなかった
「太宰」
乱歩さんに呼ばれてパソコンを開けたまま向かう
「君は彼を知ってたの?」
そう言われて頷く
「私がポートマフィアにいた時、友人の大事な資料が盗まれてその時に万屋、所謂何でも屋をしている彼を知りました」
「何でも屋?」
「ええ、早速向かってみると乱歩さんと同じ黒髪に緑目の彼が迎え入れて依頼を受けてくれたんです」
「へー、僕と同じ、か」
「翌日には取り返してくれました。それ以降私達は時々飲み仲間でした」
そういえば乱歩さんは持っていたラムネ瓶を見つめる
「でも、彼は自分の生い立ちなどは全然話さなかったです。最後に私と会った時に“君は良いよね、自由があって”と」
そう言うと乱歩さんがうっすら目を開ける
「……成る程、自由か」
「乱歩さん?」
「思いだした、彼は特一級異能力者だ」
そう言われて目を見開く
「でも、捕まえられてはいませんでした」
「なんらかの事件で発覚したのかも。僕は幼少期から彼が自分だけ違う見た目を気にしてて異能を使ってたのを知ってるから違和感がなかった。でも両親は異能の事は誰にも言わなかった。僕にも」
そう言って乱歩さんが私をみる
「多分太宰の前から姿を消したのはその事件があって、特一級異能力者になったからだ」
「……確かに」
________四年前
『なんで君は僕の事を聞きたがるんだい?なんの価値もない』
「友達だからだよ」
『……僕と友達になったって、君が不幸になるだけだ』
彼は頑なに教えなかった
『僕の事をあまり探らないでくれ。失望されるから』
「なんで?」
『……僕は』
その先の言葉は、なんだったのか忘れてしまった
「そういえば、彼の名はなんと言うのですか?」
「……覚えてないんだ」
乱歩さんが苦しげに言った
名探偵の弟は心を開かないらしい→←名探偵の弟は成功したらしい
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リュカ(プロフ) - 麗花さん» 御丁寧にありがとうございます!直ぐに修正しますね (2019年10月22日 13時) (レス) id: 38f9297035 (このIDを非表示/違反報告)
麗花 - 名探偵が名探知になってます。目次をよくご覧下さい (2019年10月22日 12時) (レス) id: 91777e8ddd (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - にわなずなさん» ありがとうございます!訂正しておきます! (2019年8月31日 13時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
にわなずな(プロフ) - 9ページ行ってくるが言ってくるになってますよ (2019年8月31日 13時) (レス) id: d640b39bc8 (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - 蒼月さん» ありがとうございます!そう言ってもらえて嬉しいです! (2019年8月29日 9時) (レス) id: adae6a7d46 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュカ | 作成日時:2019年7月17日 20時