【コラボ】学園という名の…②【歌い手】 (ページ10)

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follow～男主視点～ページ10

「…何を言ってるの？」
扉越しに聞こえた声
あのバカ…

「ほらな、言ったろ？」
歌詞太郎さんが呆れながら言う
本当に彼女は嘘が苦手なようで…
ああ、もう！

『そうだよ！俺がやったよ！』
扉を思いっきり開けてやけくそで叫ぶ
それにはみんな予想外だったようで…

「は？」
「空…？だ、大丈夫？」
らむ先輩に心配されるとか終わった…

『俺が黒川の腕を切ったんだよ』
冷静になって考えると馬鹿らしい
なんで俺が黒川を傷つけなきゃいけないのだ

「やっぱり最低だな！空はそういうやつだったんだ！」
ろん先輩は目を見開いて今にも襲いかかってきそうだ

『そうだよ、俺はこう言う奴だよ』
柚子の顔はなるべく見ないようにした

「と、とにかくもう帰りますね！」
しゃむくんに引かれて部屋をあとにする

「何言ってるの！」
廊下で歩いてる途中にも怒られた
いいじゃんいいじゃん
あれで切り抜けられたんだから

「まぁまぁ！」
96店長は相変わらず何かを話している
たいしたことは話してないんだろうけど

「空君！」
あれ？

『柚子！？…と』
「黒川さん」

なんでコイツがいんだ
会いたくないのに

「傷のことで話したいから来て？」
…ま、いいか

『じゃな柚子と、らむ先輩は』
「そらるかナノに言っとくよ」
うんうん
いい先輩だ

「いいんですか！？ふたりっきりにして」
そんな声を無視して黒川についていく

・

・

・

「どういうこと？」
第一声がそれか

「嫌われる覚悟が出来たっていうわけ？」
『まぁ…』
適当に答えとけ
それでなんとかなるっしょ

「ふーん…その髪、切ったんだ」
お前が切ったあとにすんばらしい人にな

「ふっ…」
そう言って笑ったかと思うと

『っ！？…』
首を絞められた
しまった
油断してた
だんだんと息苦しくなってくる
息ができなくなる

『かっ…』
こんな時に発作かよ
やばい…
死ぬ

「空！」
この声ナノか…

「ちっ…」
裏口から逃げやがったな…

「発作！？歌詞！すぐ病院へ連絡！」
なんでお前までいるんだよ

柚子…ここに来るなよ…
そこから俺の記憶はない