最高傑作の片割れは奇才へと変わった (ページ17)

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11、期末テストページ17

ついに始まった期末。

私と物間だけ実践は演習と全く同じ内容だった。

演習でボコボコにされたペアがここだけだからだろう。

みんなが先生達と戦っている時間。

私も物間もモニター越しにみんなを見ていた。

コミュニケーション不足。

この試験において致命的である事はわかっている。

それでも声をかける勇気が出ず、

そのまま私達の番になってしまった。

鉄哲『ほんと、物間と仲直りしないと単位落とすぞ。』

「…わかってる。」

みんなから心配の声を掛けられつつ

私は物間に次いで会場へと向かう。

「物間、あのさ。」

物間『なに。』

かなりキツく睨まれる。

物間『ほんと、体術ショボイんだから僕の足引っ張らないでよね。』

イレイザーヘッドに言われてから

この日の為に鍛えてきた。

焦凍にも爆豪にも頼み込んでボコボコにして貰ってきた。

イレイザー対策は出来ているはず。

あとは物間がイレイザーを止めてくれるかどうか。

相澤『じゃあ、1分後スタートだ。』

『「はい！」』

「物間、イレイザー止めてくれるの！？」

物間『、、』

「この期に及んで無視かよ。」

可燃物に火を放ち自分の位置を撹乱(かくらん)出来るようにする。

物間はやはり個性を使わない模様。

きっと連携も取れずやられるのがオチだろう。だったら、

「助けを呼んだもん勝ちだろ！！！」

試験開始の合図と共に私は出口へ急ぐ。

物間とはとっくにはぐれた。

物間より先に見つかってしまったのか、

イレイザーは空中から私に向かって走っている。

短期間ではあったが、イレイザーと戦い

負けることなく無事出口を抜けることが出来た。

「は、あぶな、捕まるかと思った。」

相澤『よくあの短期間で体術のレベルをそこまで上げたな。物間は集中力が無かったがな。』

「え？物間に会ってたんですか？」

物間は速攻で見つかり捕まってしまったらしい。

チームの連携が取れていなかった事があり、実技は赤点。

でも私は筆記でカバーし期末赤点は免れた。