【マフィア松】ハッカー少女、誘拐しました

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『えーっと…何これ、松野ファミリー？』


自分の喉から本当に女の子？と思うほど低い声が出る。やんなっちゃうね、まぁ高くてキンキンした声も嫌だけど


…っと、話戻そ


私のハッカーとしての名前は「時雨」


ハッカー達の集いの場に顔を出すと、松野ファミリーというマフィアの話題で持ちきりだった


[何かさ、メチャクチャ強いらしいよ]
[俺、○○ファミリーの情報ハッキングして見たら、最強マフィアって呼ばれてるって書いてあった]
[他に有益情報とかないの？]
[特になかった。てか、姿見た奴全員消されんじゃね？]
[確かに]
[コレが松野ファミリーのセキュリティ。メッチャ頑丈な上に分厚いし、何枚もある。俺もやってみたけど全然ダメ]
[いやそれ無理ゲーでしょ]


ポンポンと出てくる会話をただただ眺める


映し出されたソレをクリックしてみる


うわ、何だコレ


今までに見たことがないほど強力なセキュリティに目を見張る


流石最強マフィア


……ヤバイ。めっちゃハッキングしたい


心臓がドクンと跳ねる


それがスタートの合図のように、私の指はキーボードを打ち始めた


こんなにワクワクしたのは初めて……このセキュリティ、絶対に私がハッキングする


口の端を歪め、私はニヤリと笑った

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