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〜一週間後〜
夜9時、私は一人で指定された工場に来た
高鳴る胸を押さえつけ、コンクリートの地面を踏む
工場の明かりを背景に、一人佇む男。その男の目が私を捉えた
輝「来てくれたんだ。久しぶり…大きくなったな」
黒い髪に切れ長の黒い目。凛々しい顔立ち。私に似ている
男は私と向き合う
輝「おいで、俺のところに。今度はずっと一緒だ」
優しげな笑みを浮かべ、私に手を差し出す
私はゆっくりと息を吸って、その言葉を吐き出した
『嫌です』
輝「え…？」
不意をつかれたように男は瞬きをした
輝「A…？」
『嫌です。貴方の所へは行きません』
これが私の答え
すると男の顔が怒りに歪んだ
輝「来いよ…兄の命令には従うもんだろ？」
男はドスのきいた声で言う
『貴方が私の兄かどうかは知りません。というか興味もありません。貴方が私の兄であろうとなかろうと、私は松野ファミリーから離れるつもりはないんです』
声が少し震える。でも伝えるんだ
輝「何故だ？俺はお前の本当の家族だ。あいつらは違うだろ？」
『いえ、あの人達は私の家族です。あの人達が私にそう言ってくれました』
私と男の声が反響して、空中で消えた
輝「血の繋がっていない連中を家族？お前は騙されてる」
私は冷えた手を黒いパーカーのポケットに突っ込んだ
大丈夫。私に迷いはない
『あの人達が私を騙してるんだとしても、あの人達は私を家族って言ってくれました。私は嘘でもその言葉が嬉しかった』
だから、と、私は続ける
男は私を射殺すと言わんばかりの視線を私に注いでいる
怯むな。言葉を使え
『だからあの人達が私の事を、もう要らないって手を離さない限り、私はあの人達のものです。貴方は私の兄でも家族でも何でもない。貴方の所へは行きません』
そう言った瞬間、男が拳銃を取り出した
ああ、これで終わりなんだ。あの人達ともっと一緒にいたかったけど、もうダメみたいだ
でも、あの人達を裏切らなくて良かった
私は目を閉じた
パァン！！
一発の銃声が響く
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vqtamane(プロフ) - 狼さん» そうです！ (2016年11月12日 17時) (
レス) id: 15a0daf26d (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - vqtamaneさん» もしかして、「言の葉の庭」ですか？？ (2016年11月12日 17時) (レス) id: 58930f1021 (このIDを非表示/違反報告)
vqtamane(プロフ) - 狼さん» そうなんですか！私はあるアニメで知りました。 (2016年11月12日 15時) (レス) id: 15a0daf26d (このIDを非表示/違反報告)
狼(プロフ) - vqtamaneさん» 本当ですか！ありがとうございます！！これからもよろしくお願い致します！私もあの詩大好きだったんで、ちょっと使わせていただいたんですwちなみに万葉集です！ (2016年11月12日 9時) (レス) id: 58930f1021 (このIDを非表示/違反報告)
vqtamane(プロフ) - とても面白いです！あの 詩、大好きです！ (2016年11月11日 22時) (レス) id: 3c6805cf87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狼 | 作成日時：2016年8月25日 19時
