【マフィア松】ハッカー少女、誘拐しました

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ガチャッバタンッ


私は自分の部屋に戻ると、ベッドに転がった


意味わかんない


兄？私に？


そんなの聞いたことない。アルバムにもそんな写真無かった


嘘だよ、きっと


ｰｰｰ私は……ここに残る、つもりです。ここにいたいですｰｰｰｰ


そう言うと、皆さんは優しく微笑んでくれた


そう。例え相手が兄かもしれない人でも、私はここが好きなんだ。この人達が好きなんだ


コンコン


お「Aちゃん、入っていい？」


『どうぞ』


私はベッドから上体を起こす


ガチャッ


お「お邪魔しまーす」


おそ松さんは近づいてくると、ベッドの下の地面にあぐらをかいた


お「…やっぱ、混乱してる？」


『…少し』


今までずっと一人だと思ってたのに、急に兄だって名乗り出す人が出てきたんだ


誰だって混乱するだろう


お「そうだよね…」


沈黙が続く


お「俺らはさ」


『？』


お「俺らは…Aちゃんが大好きなんだ。だからAちゃんの意見を尊重したいって思ってる。俺らはここを出ていってほしくはないけど、でももし…もし、気が変わったら……悲しいけど、この人のところに行ってくれてもいい」


ギュッと優しく抱きしめられる


まるで壊れ物に触れるみたいに、どこまでも優しく


タバコと柔軟剤の匂いが鼻孔を撫でる


『…ここにいたいです』


お「良かった…」


うん。やっぱり、ここがいいなぁ

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