滅びの国の魔法の学び舎 part.2【HQ!!】 (ページ11)

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「…………蒼海」

ぼーっとしていた私を、影山くんが呼んでいた。見慣れた黒髪とつり目気味の目が視界に入る。

黙ってればモテそうなのになぁ……。話すとなぁ……。

「どうかした？影山くん」

そう聞くと影山くんは首を横に振ってから言う。

「いや、及川さんがもう始めるっつってたから」

話くらいは聞いておけ、そういう事らしい。どうやらこれから実戦の相手を発表するようで、これは聞いとかなければと及川先輩に目を向けた。

「えっとーじゃあペア発表していくよ！

1組目は岩ちゃんと飛雄。2組目は鎌先くんと金田一。……あ、呼ばれたらペアで固まってね」

「3組目は木兎くんと国見ちゃん。4組目は＿＿＿＿」

まあ、そんなこんなでペア決定しました。

私は東峰旭先輩とペア。すごい怖そう……。つか怖い。

「えーっと……よろしくお願いします」

そう言うと東峰先輩は肩を震わせてからよろしく、と言ってくれた。あ、怖くなかった。良かった。

「じゃあ魔装して！10秒後に始めるよ」

その声で魔装をする。やはり魔法操作より体術に優れたクラスのため、あまり魔装が多い人はいない。

が、やはり3年のため魔法騎士になれる数の魔装は出来ている。

「こーれはなかなかの強敵かな？」

苦笑いをして呟く。

「よし、じゃあ始め！」

及川先輩の叫び声で、中庭に殺気が広がる。目の前のただ1人を殺すための殺気が。