・ ページ23
とうとうこの日がやってきた
初めて俺の彼女の家に泊まる日
金曜日の授業は全く耳に入ってこなかった
幸い、テスト前ということもあって授業という授業はしていないものの
終始上の空の俺を見て体調を心配してくれるクラスメイトが何人かいた
彼女は純粋に俺に勉強を教えてくれるという気持ちで俺をお泊まりに誘ってくれたのぐらい分かる
けれど、俺は所詮思春期の男子高校生
いろいろなことを考えないわけではない
と言ってもまだ、キスすらしたこのない純粋な関係である俺たち
この三日間でどれだけ進展するのか少し楽しみであるのは事実である
・
・
・
「おじゃまします。」
『いらっしゃい!
じゃなかった・・・おかえり?』
「なんで疑問系なんですか。
ただいま・・・です。」
『京治君だって・・・
まぁとりあえず、中入って〜』
いつも放課後に制服できたり、デート終わりに来ているけれど
なぜか緊張する
・
・
・
『京治くん、お腹空いてるよね?
夜ご飯作ってあるから食べよ』
床に散らばった紙と無造作に積まれた教科書類があるのが目に入った
恐らく課題をこなしていたのだろう
「すみません。忙しいのに・・・」
『ん〜??
だいじょぶだよ。
京治くんと一緒に入れるの楽しいし
その・・・・・
「その?」
嬉しいというか・・・幸せというか・・・』
こういうことを素直に伝えてくれる彼女がどれだけ愛おしいか
そして、どこまで俺を幸せにしている自覚があるのか
正直、最近思っているがこんなに可愛いいのに彼氏がいなかったとか疑ってしまう自分がいる
『京治くん・・・?
どーしたの?』
「いや、幸せだな〜と思いまして」
『ちょっと!!!
ほら、ご飯冷めるよ!!
食べてお風呂入って、ちょと勉強するよ』
「わかりました。今日も美味しそうです。
お風呂一緒に入ります?」
と言ったら顔を真っ赤にして少し怒られた
今日は焼き魚で、俺が和食が好きなことを知ってるから
わざわざ作ってくれたと思うとより一層幸せな気持ちに包まれた
・
・
・
お風呂上がりの女性というものは想像よりも魅力的で一時はどうなるかと思った
とりあえず、その思考を隠すように勉強に励んだ
ある程度きりがついて寝ようというタイミングになった時
彼女が言いずらそうに
「布団、ひとつしかないから・・・
その・・・
一緒でもいいデスカ・・・?」
と言った
26人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水無月のぞみ - 終わり方が中途半端だね。幸せにならないと終われない! (2月3日 14時) (レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なが | 作成日時:2021年1月14日 1時