sponge cake ページ22
俺は今、彼女の家で勉強を教えてもらっている
来週に期末テストが控えている
比較的勉強はできる方だけど、努力していないわけではない
あと、数学が苦手だ
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あれは11月の下旬
『京治くんって勉強できそうだよね』
そんなことを彼女が呟いた
あの日以来、俺のことを京治くんと呼ぶ彼女
名前を呼ばれるだけでこんなに幸せな時間が来るとは思ってもいなかった
「人並みですよ。普通です」
『授業とか寝たことないでしょ??』
「ありますよ。数学とかいつも眠気と格闘してますよ。」
『え〜!そんなふうには見えない・・・
数学苦手なの意外〜文系かぁ』
「Aさんは何が得意だったんですか?
てか俺、Aさんが大学でやってることとかなんも知らねぇ。」
『私は数学が得意だよ〜ていうか受験は理系だったよ
一応、大学の専門数学とってるし元々化学かと数学科で迷ってたくらい』
「化学もできるんですか?
俺、理系まったくダメで・・・
今度の期末テストAさん教えてくれません?
Aさんも課題とかバイトとか忙しいの分かってるんですけど」
『いいよ〜全然!むしろ京治くんが勉強してるところみたい』
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と言う感じで期末テスト前一週間は部活がいつもより短めになることを利用して
ほぼ毎日Aさんに会える幸せな一週間を作り上げた
理系科目が苦手なのは本当だし
1日目は数学を教えてもらった
将来Aさんにこうやって教えてもらえる生徒がいると思うと羨ましい
正直、なにか怒るか期待していたが想像以上にわかりやすくて
勉強が捗った
ある程度進んで
俺が休憩している最中にAさんはせこせこと自分の課題をこなしていた
『今週の土曜日部活あったりする?』
突然聞かれて驚いた
「ないですよ。テスト直前の部活は一応休みになってます」
『じゃあ金・土・日でウチに泊まらない?
最終追い込み!!』
突然2泊3日彼女のお家お泊まりデートの誘いがやってきた
願ってもいない幸運だ
「是非、お願いします。
友達のとこ泊まるって言います」
俺はまだ親に話せていない
Aさんが私が二十歳になったらというから言っていない
けれど、今だけじゃなくて今後のことを考えてくれているのはとても嬉しい
『じゃあ、色々準備しておくね〜
何食べたい??
食べたいものあったら連絡して〜
ケーキも買ってくる!!!』
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水無月のぞみ - 終わり方が中途半端だね。幸せにならないと終われない! (2月3日 14時) (レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なが | 作成日時:2021年1月14日 1時