10cut chocolateSide ページ12
毎週水曜日にやってくる短髪の男子高校生にいつしか惹かれていた
一体いつからだろうか
最初はただのスイーツ好きな男子高校生だと思っていた
私は甘いものが大好きで大好きで高校卒業と同時に家の近くのケーキ屋さんでアルバイトをしている
ケーキが売れ残れば持って帰れるし、甘い匂いに包まれてアルバイトできるなんて・・・
と思って始めたアルバイトだった
大学が始まり大体自分のシフトに入る日が固定されてきた頃、彼はやってきた
男子高校生が一人でケーキ屋さんにくるなんて珍しいな〜と思っていたけれどケーキを三つ買って行ったから恐らくお使いか何かの類だろう
もしあの数を一人で食べちゃうような人だったぜひお友達になりたい
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時は過ぎて私の突発的なお誘いから短髪の男子高校生赤葦くんと仲良くなっていった
時々私から誘っておいしいものを一緒に食べに行く友達へと関係は変化していった
最初かれをみた時は男子高校生にしては無表情だな〜って思っていたけれどたまに笑う姿は高校生そのものでとても可愛かった
背は高いけれど意外と細くて、でも沢山食べてくれるから一緒にいてとても楽しい
こんな関係がずっと続けばいいな。
なんて思っていた
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ある日いつもは一人でやってくる赤葦くんが女の子を連れてきた
しかもとびっきりの美女
前髪がなくて小柄だけどスタイルは良くて・・・
赤葦くんは高校生だし勿論彼女はいるものだって思っていた
だけど・・・なんだろう。
このモヤっとした感じ
自分の心の中に宿るよくわからない気持ちは無視していつも通り接客をしていた
赤葦くんの彼女はケーキをいっぱい買っていった
あんな量一人で食べ切れるわけないよね・・・・
赤葦くんと食べるのかな?
でも赤葦くんは赤葦くんでケーキ買って行ったし
家に帰っても赤葦くんの隣にいた美女のことが頭から離れない
私と赤葦くんはカレカノでもなんでもないし後輩先輩でもないし
なのにどうして赤葦くんの彼女を見るとモヤっとしてしまったんだろう
ぐるぐると布団の中で悩んでいたら赤葦くんからLINEが来た
「今日、少し元気がなさそうに見えましたけど体調は大丈夫ですか?
季節の変わり目ですし、気をつけてくださいね」
単調ながらも私を気にしてくれている文面を見るだけで少し気持ちが明るくなる
あ、私って・・・・・・・・
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水無月のぞみ - 終わり方が中途半端だね。幸せにならないと終われない! (2月3日 14時) (レス) id: ba8b16685c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なが | 作成日時:2021年1月14日 1時