#90 悲しげな顔 ページ40
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懐かしい、夢を見た。
あの忌まわしい世界での夢だが、あの人は違った。
地獄のような家に帰りたくなくて、…いや、今日は彼と過ごすから帰って来るな、と言われたんだったか?…まぁ、そんなことはどうでもいい。
学校が終わって、1日どう過ごそうかと、いや、いっそ死んでしまおうか。とか思っていたんだ。
…結局、そんな勇気なくてすぐ諦めたけどね。
金曜日だったから、明日、最悪明後日も帰れないだろうと思ってた。
雨が降っていたのを覚えている。とりあえず雨は防ごうと路地裏の奥、ボロボロの屋根で雨宿りをしていた時だった。
「大丈夫?」
と、確かにそんな声が上から雨と同時に降ってきた。
「何があったか知らないけど、お互い、大変だね。」
偽善者かと思ったがこんな状態じゃ何を言っても説得力がないと思い、とりあえず話してみることに。
「そう、ですね。」
媚び売った笑顔を貼り付けて気丈に振る舞う。
「…せめて自分の前では、そのままの君でいて。」
そんな悲しげな顔に心を動かされてしまったんだ。
「君は偽善者だと思うかも知れないけど自分は違う。君がどう思うかは知らないけどね。」
「行き場がないなら、家、来る?」
イケメンかよ、なんて思ったのは本人には言ってない。
しばらくお世話になった(期間が終わってからも何回か逃げてきた)。
また会いたい、なんて迷惑かな。
ーーーーーーーー
ppppp
アラームが鳴って、朝を知らせた。
そのあとは、着替えて、みんなでご飯食べて。
なんて、一つ一つ楽しみながらやってたら時間がなくなったんだ。
あ、そう言えば手持ちポケモンの確認してない。
確認しなきゃな…
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作者名：灰かぶり | 作成日時：2020年7月5日 21時
