【鬼灯の冷徹】鬼神の彼女は第二補佐官でした。【鬼灯】

重大発表 ページ38

そして、後日。


閻魔殿には全獄卒が集められていた。


鬼「皆さんに集まってもらったのは他でもありません、ある重要な発表があるからです」


鬼灯がそう言うと、ざわざわとざわつき始めた。


「重要な発表ってなんだと思う？」


「え、人事移動とかリストラの話かなぁ」


閻「皆、静かに聞いてあげてね」


収拾がつかなくなりそうな寸前で閻魔大王がそう制した。


貴「鬼灯様…じゃなかった、鬼灯、私が言っていいんですか？」


ひそっと話しかけると、鬼灯はこくりと頷き、微笑んだ。


前を向き、すぅっと深呼吸をして獄卒の皆さんを見つめる。


そして


貴「私達は、この度…








結婚することになりました！」


全-2人「…………えぇええぇえええええええ！！！？」


閻魔殿が揺れるぐらいの大声が響く。
閻魔大王までそんなに驚いて…
日頃私達のイチャつきを見慣れてるでしょうに。


鬼「まぁ、そういうことなので」


鬼灯は急に私を抱き寄せたかと思うと、皆の目の前で私に軽くキスをした。


女の人からはきゃあっという歓声があがり、男の人からはおぉっと感嘆の声が漏れる。


貴「ん、っちょっと鬼灯っ皆さんの目の前ですよ！？」


鬼「だから良いのです。
いいですか、私は今まで以上にAのことを大切にします。だからといってひいきなどしませんが、もし私のAに手を出したら……





どうなるか分かりますよねぇ？」


獄卒の皆さんの顔が、一瞬で凍り付く。中にはあまりの迫力に笑顔がひきつっている人もいた。


貴「ま、まぁまぁ……皆さん、いつも通りでいいんですよ」


鬼「Aは優しいですね。だからトラブルに巻き込まれてしまうのですよ。……では、発表は以上となります。各自仕事を始めてください」


鬼灯の一言でばらばらと皆さんは散っていった。


貴「私達も、仕事始めましょうか」


鬼「えぇ。そうですね」


新鮮な毎日が始まりそうな予感です。

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