シ「あのねあのねっ」 ページ45
何やら不穏なオーラが漂っている閻魔殿。
オーラの発信源はもちろん鬼灯だ。
先程から無表情は崩さずに、しかし手元のボールペンはミシミシと音を立てている。
閻「ほ、鬼灯君…?」
鬼「…あ”ぁ?」
閻「ひいっ!ちょっとどうしたのさ!」
閻魔大王が声をかけた途端にボールペンがベキリと折れた。
よくここまでもったものだ、このペンは。
鬼「…来ないんですよ」
閻「え?」
既に残骸と化したボールペンをゴミ箱に投球して、やっと大王の問いに答える。
鬼「Aさんが来ないんですよ。もうとっくに来てもいい時間なのに…」
閻「ああ…白澤君に足止め喰らってるんじゃないかなぁ?」
鬼「それが問題なんでs「ほーずきさまーーーっ!!!」」
鬼灯のセリフを遮るという勇気ある行動をしたのは、白いモコモコ…もといシロだ。
彼にしては珍しく随分と焦っている。
鬼「どうしました、シロさん」
シ「あのねあのねっ、Aさんが閻魔殿の近くに倒れてたんだ!」
鬼「…!案内してください!」
即座に金棒を携え、シロを追って行く。
閻「あ、ちょっと鬼灯く…行っちゃった。
あんなに焦るなんて、珍しいなぁ…」
鬼灯は、その光景を見て絶句した。
彼女の首には赤。紅。
未だに僅かに零れるソレは、紛れもなく血だった。
そして、彼女の手にもソレは付着している。
金色の髪は酸化した血で赤黒く染まり、着物も同様だ。
鬼「…Aさん!?大丈夫ですか!?」
彼女の元に駆け寄り、傷口に触れないように抱き起こす。
よかった、まだ温かい。
まずは止血して、シロに誰か呼んで来るようにを頼んで、それから…
後のことはいい、まず彼女の命を確実なものにすることが最優先だ。
自分の着物の裾を千切り、首なのであまり締めないように加減して縛る。
血は既に止まりかけていたらしく、布はあまり朱に染まることはなかった。
鬼「…っ」
何故彼女は自ら傷をつけた?
どうしてこんなところで倒れているんだ。
…迷っていても、自分には解は出るはずもない。
とにかく決まっていることは、彼女を自室に運ぶこと。
そして、あの腐れ淫獣を一回殺ることだ。
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藤花(プロフ) - 2Dの皆は俺の嫁(一部除く)さん» マジですかwあと、ヒット数低下については別に気にしなくていいんじゃないですか?私の経験上、続編行けばもっと減っちゃいますよww私のだってひどい有様ですからwww (2014年5月9日 19時) (レス) id: 08ede39e9a (このIDを非表示/違反報告)
2Dの皆は俺の嫁(一部除く) - 藤花さん» あ、そっちでしたか!大丈夫ですよ、私なんてここ最近まで評価の仕組みがよく分かりませんでしたから←ぇ (2014年5月2日 22時) (レス) id: 50bb1b0076 (このIDを非表示/違反報告)
2Dの皆は俺の嫁(一部除く) - selen_casinoさん» ありがとうございます!さあ頑張って更新してきます!期待にそえるように限界突破しますよー! (2014年5月2日 22時) (レス) id: 50bb1b0076 (このIDを非表示/違反報告)
selen_casino(プロフ) - すっごく面白かったです!続きも期待しています! (2014年5月2日 0時) (レス) id: 111c287158 (このIDを非表示/違反報告)
藤花(プロフ) - 2Dの皆は俺の嫁(一部除く)さん» 鬼徹、ジャンル不明、駄作フラグ乱立中って奴ですよwwあ、これキーワードだすいませんキーワードでした((← (2014年4月29日 12時) (レス) id: 08ede39e9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:2Dの皆は俺の嫁(一部除く) | 作成日時:2014年4月5日 16時