見初められたは良いんだけど私には荷が重すぎたようで 【鬼灯の冷徹】

閻「鬼灯く〜ん！！ちょっと見てこれ！！」 ページ3

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いつも通りの閻魔殿。……とはいかず。

閻「鬼灯く〜ん！！ちょっと見てこれ！！」

鬼「なんですか騒々しい。仕事はどうしたんです？」

閻「うっ…いや、それどころじゃないよ！」

閻魔大王が鬼灯に反論する。

かなり珍しい光景だ。

閻「阿鼻地獄の書類ってさぁ、いっつも汚いじゃん？」

鬼「ああ…彼処は拷問に力を入れていますからね。それにしても汚すぎるとは思っていましたが…」

閻「今日提出された書類なんだけど、見てみて！」

そう言って書類を渡す閻魔大王。

面倒臭そうにしていた鬼灯は、書類を見てこれまた珍しい事に目を見開いた。

鬼「…おっそろしく綺麗に整理されていますね。一体誰が…」

閻「鬼灯くんも認めるくらいの仕事技術でしょ？そこでワシ考えたんだけど！
この書類を作った子をスカウトするってどうかな！？」

それを聞いて、鬼灯は顎に手を当てて考え出した。

鬼(確かに仕事は格段に楽になるだろう。しかし素性も知らない鬼をスカウト……っていうかこのアホが楽したいだけだろ)

最後のあたり危険な思考になっていたが、それを知らない閻魔大王。

閻「ね、いいと思わない！？」

期待の込もった眼差しで鬼灯を見つめる。

鬼「…スカウトは誰が行くんですか」

閻「え？あ、それは、え〜っと〜」

口ごもる閻魔大王に向かって、鬼灯は盛大に溜息をついた。

鬼「まあ、私も興味ありますし。行ってきますよ」

閻「ありがとう鬼灯く「そうと決まったらさっさと仕事！！」はいっ！！」

こうして、彼女と彼らの日常が始まるのだった。

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