見初められたは良いんだけど私には荷が重すぎたようで 【鬼灯の冷徹】

別に、いいけど。 変更入れました！ ページ20

なんでこんなに恐れているのか、自分でもよく分からないまま仕事に入ることになった。

何人かの女性獄卒さんに睨まれたのは気のせいだと思いたい。

今日はとりあえず臨時の机で作業する事になった。

大王様の机の隣に設けられた小さめの机に向かい、マニュアルを読む。

これ位ならまあいけそうだな、と思いつつ、最初の書類に向かったのだった。









「…さん。Aさん？」

『！はっはい！なんでしょう！？』

しばらして、鬼灯様に名前を呼ばれる。

ちょっと集中しすぎていたらしく、鬼灯様の眉間にしわがよっていた。ごめんなさい鬼灯様。

鬼「もう少しで業務時間終了ですよ？」

『…え？あっ、す、すいません！ちょっと夢中になってまして…』

時計を見れば確かに随分と時間が経っていた。

そういえば書類の山が高くなっていたようないなかったような。

鬼「仕事熱心なのはいいですが、しっかり休んでください」

『はい…すみません…』

鬼「食堂、今ならまだ開いてますよ」

『あ、ありがとうございます！では、食事をしたら残っている分を仕上げておきます』

一礼して、食堂への道を歩く。

そんなにお腹は空いていないし、白米と味噌汁だけでいいかな。


〜〜〜〜食堂〜〜〜〜
隅っこの席に廊下で考えた通りのラインナップの食事を持って座る。

いただきます、と一言言ってから米を口に運んだ。

あ、なんか久しぶりにまともな食事をした気がする。

もそもそと咀嚼していると、足音がする。

こんな時間に私以外の利用者がいるんだろうか、と考えていると


水をぶっかけられた


「あっ、ごめんなさぁ〜ぃ！ちょっとぉ、うっかりしててぇ、こぼしちゃいましたぁ〜」

いや、うん。明らかに故意の出来事だよね。

反省する素振りは一切見受けられないし。

まあ

『…いえ、大丈夫です』

別に、いいけど。

「よかったぁ〜心配しちゃいましたぁ〜」

反省と同様心配なんでミジンコ程もしてないんだろうけど、どうでもいいや。

あ、でもご飯が水浸しになったのは残念かな。

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