【第3話】突然の告白 ページ5
高木君に連れられ、私は2年生の教室から離れた場所にある旧視聴覚室に来ていた。お昼時の明るい太陽が、スポットライトのように教室内を照らし出している。
高木)「よっし開いてた、ラッキー」
嬉しそうにそう言う高木君と、反面浮かない顔をする私。
どうして高木君に呼び出されたのか、私には皆目検討もつかなかった。高木君に限ってカツアゲとかは有り得ないし、かと言ってこうして放課後に呼び出す用事なんて思いつかない。
私はスカートの裾を握り締めつつ、震える声を押さえて疑問を口にした。
A)「あ、あの、高木君！その、用事…とは？」
高木)「え？あー…」
飄々とした態度から一変、高木君は再度自身の髪をくしゃくしゃ、と掻き乱し始めた。片方の手は制服のポケットに突っ込み、落ち着きなく足をぶらりと動かす。
高木)「＿＿神楽さん、ってさ。付き合ってる人いる？」
A)「へ？」
我ながら間抜けな声が飛び出した。
そして高木君の言葉を理解出来るまで約10秒。
「付き合っている人」？
そんなことを言われても…私は彼氏いない歴＝年齢だ。他のクラスメイト達が「彼氏欲しいー！」と言って青春をしている最中、私の青春の情熱は剣道へと注ぎ込まれていた。
「Aは恋を知らなさ過ぎる！」と言われ、友人から少女漫画を借りて読んでみても「はて、何処が良いのだろうか…」と疑問に思う始末。
イケメンな学園アイドルに、女の子が壁ドンをされているシーンを見て「恥ずかしい！」という感情は湧くものの、皆が言う「ドキッ！」や「キュン！」という気持ちにはならない。
……結論、私には「恋」という物が分からなかった。
高木)「俺、神楽さんのことが好きなんだ！剣道に一生懸命な所とか、後笑った顔とか！」
高木君が頬を朱に染めつつ、私の両手を握り締めてくる。握られた彼の手は熱を帯びていて、緊張しているのが伝わってきた。
それでも、私は告白されたことは疎か、男の子に手を握られたことなんて1度もない。寧ろ今回、高木君が初めてだ。初めての出来事に既に私の頭はキャパオーバー寸前であった。
高木)「神楽さん、付き合ってる人居ないんだよね？俺と付き合って欲しい！！」
付き合う？付き合うって？
でも、私は高木君のことを、人気のあるクラスメイトとしか、
友達としてしか、見ていなかったのに。
迷う私の頭に現れたのは、
A)「わ、私は……」
「逃げる」だった。
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ゆず(プロフ) - すみません！3シリーズを見たいのですがパスワードを知りませんので教えていただけないでしょうか？ (11月9日 11時) (
レス) id: f05f2119f4 (このIDを非表示/違反報告)
あいもん - 続きが気になりすぎて寝れません。パスワード教えてもらえますか。 (2021年1月10日 18時) (レス) id: 8700edf818 (このIDを非表示/違反報告)
sky☆(プロフ) - 琴魅さん» ありがとうございます！頑張りますね^ ^ (2015年7月24日 6時) (レス) id: 9f11fcf1ca (このIDを非表示/違反報告)
琴魅 - 楽しみにしています！ (2015年7月24日 0時) (レス) id: e94cb77da7 (このIDを非表示/違反報告)
sky☆(プロフ) - 案をありがとうございます！OKです。本編が少し落ち着いたら、番外編を書かせていただきます^ ^ (2015年7月23日 23時) (レス) id: 9f11fcf1ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sky☆ | 作成日時：2015年3月7日 8時
