その文豪、腐女子につき。参！ (ページ8)

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五拾捌話ページ8

次の日の朝。

龍之介は任務だと言うので、それと同時に私も病院を出て、一度拠点へ向かった。

「無理はしないこと。」

「ああ。」

私たちだからこその、短い会話を交わし、お互いの方向へ歩き出した。

prrrprrr

「はい。」

《手前、どこにいる？早く帰ってこい！》

携帯の向こう側からは怒鳴り声が聞こえた。

「耳が痛いわ。物理的に。何があったの、そんなに焦って。」

《これで話せる事じゃねェ。ま、戦争勃発だ。》

「……了解。すぐ帰る。」

つまりは、誰かが組合か探偵社、或いはその両方と接触したと言うことだ。

もうたらたらしてられない。

私は影を宿した此の街を駆け出した。

「只今、戻りました………」

「遅ェ。…姐さんが、探偵社に捕まった。その上、組合と接触だとよ。」

「構成員の怪我の状態は？」

「酷いもんだな。重症のやつらばっかだ。」

「はぁ……分かった。」

「あぁ、それとな。探偵社は新しいところに隠れたぜ。」

「もう場所は掴めてるでしょ？」

「当然だ。」

「私も任務にはいるから、何か連絡有ったら成る可くかなに伝えてほしいかな。出れるようにはするけど。」

「ああ、首領にも伝えておく。」

「じゃあ。」

そして、私たちは、戦争へと、走り出した。