尊敬致しますわ… ページ40
礼舞はバスを降りるなり一目散に走って行ってしまい、可愛らしい姿をしているけれど私や奏よりとても足が早いのです
「Aせんぱーい!」
『…礼舞?』
礼舞はA先輩を呼んで抱きつき咄嗟のことだったけれど
『危ないよ礼舞』
A先輩はちゃんと礼舞を受け止めていた
「A先輩すごく可愛い〜!びっくりしちゃった私!」
礼舞はA先輩の両手を持ちぴょんぴょんと跳ねていた
『奏と愛生は?』
「奏ちゃんと愛生ちゃんなら…
あ、きたきた!遅いよぅ!」
だから言ってますの…私たちそんなに足が早くないと
「れ、礼舞、すぐどこかに行ってしまわれるのやめてくださる…?追いつくのが大変ですの」
「せやで…うちら礼舞みたいに足早ないねん…」
奏と2人して息を切らしていたらA先輩が背中を
『礼舞が1番早いんだね、意外』
と言いながら摩ってくださった
「礼舞ね、50メートル走6秒代!」
『私5秒代』
礼舞より上がいましたの…しかも先輩早すぎではありませんか…?
びっくりするも嬉しそうな礼舞
「今度勝負したいな先輩」
『そのうち、ね?
そういえば、皆の私服見るの初めて』
あ、そうでした
「A先輩、とても似合っていますわそのお召し物…///」
なんで顔を赤くしてしまいますの私ったら…っ
『ありがとう愛生。愛生もよく似合っとるよ』
「え…!その、えっと、ありがとうございます先輩…」
さらに顔が熱くなるのがわかってしまうくらい、きっと私の顔は赤いのでしょう
「茉琴先輩はまだなん?」
『もうすぐ着くって今さっき連絡きたよ』
ところで…
「A先輩はいつからここに?」
『30分前くらいかな』
ほ、ほら!
「だから言いましたの!30分前には着きたいと!」
「い、痛い痛いそないぷりぷりせんでもっ!」
「先輩を待たせる形になってしまったではないですか!」
これでもかというぐらい奏のことを叩きましたの
だって、奏の準備が遅いのが悪いんですから
『あ、愛生ストップして』
先輩に制されてようやく我に帰り、
「ご、ごめんなさい先輩…」
『なんか勘違いしてると思うんだけど、
私は別に先輩面したいわけでもないし、する気も全然ないんよ
私が30分前に来たからと言って愛生たちが気を遣ってそれより前に来る必要は全くない
折角の親睦会なんだし、仲良く行こ』
そう言って私の両肩に手を置いた
お優しい方ですの…
尊敬致します
「すみません!遅くなっちゃいました!」
愛生side 終わり
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作者名:蛍 | 作成日時:2019年10月18日 20時