いひゃあああああい! ページ34
「A先輩!」
放課後の部活の最中にも関わらず茉琴はAを大声で呼んだ
その声は体育館中に響きコートからこちらを見る人らもちらほら
『茉琴うるさい声おっきい』
「あ、ごめんなさい。失礼しやした」
『で、なに??』
「あ、いえ!大したことではないんですけど、思い出したというか。
つきましては先輩!1年生との親睦を深めるために来週の日曜日、部活が終わってからお出かけしませんか?その日確か午前中までです!」
Aは少し考え1年生の方をチラッと見た
『いいよ』
Aがそう答えると1年生が嬉しそうに抱き合っていた
「ほんとですか!?」
『うん。詳しくは茉琴や1年生に任せるよ
また連絡ちょうだい』
「はい!正直断られるかと思ってました」
『茉琴が計画したなら断ってたかもしれないけど、1年生の提案だろうし。私もちょうど1年生と話す時間欲しかったから』
「色々突っ込みたいところあるんですけど、結果オーライという事で!」
『そうだね』
ニコっと微笑むと茉琴は少し顔を赤くしてAに抱きついた
「やっぱA先輩好きだああああああああお姉ちゃんみたいだああああああああこんなお姉ちゃん欲しかったあああああああああああ」
『え、あ、茉琴!静かに!!うるさい!』
「いひゃああああい!」
茉琴の両頬を引っ張り黙らそうとするが煩くなる一方でAは少し困惑していた
「ちょっと!茉琴うるさいわよ!練習に集中できないじゃないの!」
「私は今猛烈に嬉しいんだ、邪魔をするな玲央ちゃん!」
『ちょ、いいから離して茉琴』
「Aってここ最近めっちゃ人気じゃね?ね、永ちゃん」
「んあ?あーそうだな。なんかあいつの周りに人が常にいるな」
練習中でありながら茉琴と実渕の声が体育館に響きそれを間近で聞かされているAはどうにか抜け出せないかと考えていた
『ま、こと…くるし…っ』
「だいたい玲央ちゃんはね!いつもA先輩と…ってA先輩!?顔青くない?!どうしたの先輩!」
『ゆ、ゆするな、まこと…締めすぎだ…』
「え、私!?ごめんなさい!先輩生きてー!」
『うぐっ…』
気持ち悪そうにしているAにまたもや抱きつきとどめを刺した茉琴
笑いが絶えず煩い、そんな自主練風景であった
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作者名:蛍 | 作成日時:2019年10月18日 20時